2011年06月18日

【お別れ録音】Teisco MJ-3L

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後期型MJシリーズに載せられてるPUはこのタイプ↓

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とくに愛称は無し。人気も無し。しかし私個人的には、けっこう好きですこのPU。ツルンとした金属的な音で、アタックは早いんだけど、(クリーンでも)コンプ感がある。スライドに向いてる音じゃないかと思うのですね。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、
・リードの前半はF+C、後半はC+R

■バッキングはYAMAHA SR-700/PUポジションはC

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■2011年5月13日録音


F+CとC+R、ミックス・ポジションの組合せ方2通りという作例でした。テスコの回路は、ミックス・ポジションではハム接続になるものが多い。このMJもそうです。本当は、

・もう少しだけ歪ませて、
・少しだけディレイを掛けて、
・少しだけトーンを絞ると、

自分的にはベストな音になる(と思う)んですけど、今回はトランジスタ・アンプで鳴らした素のままの音で。

後期型MJ-2Lも同じPUですが(参考ページ)、音はかなり違うと思う。2Lもミックスでハム接続なんだけど、出力線に抵抗が入れてあるので、同じ回路ではないです。
それと、3Lはアルミ・ピックガードの上にPUが載ってるので、これの影響も大きいのかも知れません。

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2011年05月03日

【お別れ録音】ACE TONE MINI ACE

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1970年代中期の小型アンプの定番、エース・トーンのミニ・エース。

高さ・約45cm
幅 ・約30cm
奥行・約15cm
重量・約4.5kg

コントロールは1V/1T。スプリング・リバーブとトレモロ付き。トレモロのスピードは固定(早め)でデプスのみ可変。トレモロのツマミが電源ON/OFFスイッチを兼ねてます。

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W数は不明ですが、小音量バンドのリハや小規模ギグ程度なら一応「使えない事もない」程度の音量は出ます。


・サンプルその1

■ギターはYAMAHA SJ-500(改)。PUポジションはフロント。

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■L ch.のアンプはYAMAHA YTA-25
■R ch.のアンプはMINI ACE
■MINI ACEの設定はTONE=Full/REVERB=9時/TREMOLO=Full

■2011年4月8日録音


・サンプルその2

■ギターはYAMAHA SC-800。PUポジションはフロント。

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■L ch.のアンプはYAMAHA YTA-25
■R ch.のアンプはMINI ACE
■MINI ACEの設定はTONE=Full/REVERB=9時/TREMOLO=Off

■2011年4月9日録音


・サンプルその3

■ギターはGuyatone LG-880"MARROLY"。PUポジションはミックス。

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■L ch.のアンプはYAMAHA YTA-25
■R ch.のアンプはMINI ACE。電源ハムがちょっと目立ったため、DAWのEQで60Hz以下をカット。電源ハムだけをピンポイントで除去するフィルターを持ってないので、50Hz(東日本の周波数)よりも少し上からカットしてます。
■MINI ACEの設定はサンプルその1と同じ

■ベースはTeisco Phantom Bass。PUポジションはミックス。

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■プリアンプART DUAL MPを介して卓直
■DUAL MPの設定はInput/Outputの両方とも11時 High Z Inputを使用

■ドラムは打ち込み。ミックス段階でリバーブ(Room)を少し足してあります。

■2011年4月9日録音


 当コーナーでの定番アンプ・YAMAHA YTA-25とMini Aceに同じギターをつなぎ、リードとバッキングをそれぞれ交互に行うという作例3つでした。アンプ2台の録音条件をなるたけ同一にするため、収音マイクのセッティングは下図のようにしてみました。

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 つまり各トラックの音はAudix D1とMXL600のミックスです。普段D1だけで録ってる YTA-25の音も、MXL600を足してる分、だいぶ派手目な感じがしますけど、こっちの方が実際に耳で聴いた感じに近いかな。ただ、MXL600とアンプの距離が20cmだったのは近すぎだったかも。
 意外というか、エフェクター類を全く掛けてない完全クリーンなSJ-500とマロリーの音を録ったのは今回が初めてでした。


 ミニ・エースのトレモロは、設定をフルにしてるわりには掛かりが弱いです。経年劣化で不調が生じてるのかも知れません。もっとも私は、このアンプの新品時の音を知らないので、もしかしたら最初からこの程度の掛かり方である可能性もありますけど、昔のアンプのトレモロといったらグワングワンに掛かるのが一般的ですから、それにしてはこのミニ・エースの現状は弱いぞと思います。まあ、実用的にはこれくらいの深さで充分なんですけどね。

 ミニ・エースの音、小型のトランジスタ・アンプにしては中域が太い(と言えなくもない)のが特徴ですね。太いというか、ブーミーに膨らんでいるというか。若干クランチ気味(っていうか)な音でもあります。悪い音ではないんですけど、どのギターをつないでもこのアンプの音になってしまう点が、自分的にはイマイチでした。70年代初期の日本製エレキ(はんぱコピー期)のPUは出力低めで音細いのが多いから、そういうのと組み合わせるとちょうど良いバランスになるのかも。


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スピーカーはエース・トーン・ブランドのものが付いてます。

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2011年04月12日

【お別れ録音】YAMAHA YB-6

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 YAMAHA YB-6は1965年に発売された6弦ベース。ブランドはヤマハですが製造元はテスコ。仕様的にはTeisco TB-64と同等で、ボディのシェイプが違えてあるだけです。

 今回録音した個体はネックのロッドが死亡しており、トレモロ・ユニットもベース用ではなくギター用(TG-64)のもので代用した半ジャンク品です。それでも一応は演奏可能だったので、ごくシンプルな内容のサンプル・ファイルを作ってみました。
 YB-6とTB-64は弦長760mmのショート・スケールです(見た目はデカイですけど)。Fender Bass VIと同じです。だからテンションは緩いです。だからネックが少々アレでも、なんとか弾けてしまうんですね。


■ベース2パート+ギター2パート、それに打ち込みのドラムを加えた5パートです。

■YB-6はプリアンプART DUAL MPを介して卓直。DAWでEOはしてません。
■ベース・ラインを弾いてるパート(R.ch)のPUポジションはF+C。ノー・エフェクト。
■リードを弾いてるパート(L.ch/11小節目から)のPUポジションはC+R。
■リードにはDanelectro Cool Cat Vibeを掛けてます。
■ダノ・ヴァイブの設定はINTENSITY=3時/SPEED10時/MIX=11時半

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■ギターはGuyatone LG-880"MARROLY"
■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■ベースのオブリガート(L.ch)のPUポジションはR
■リード(R.ch)のPUポジションはF
■両パートともノー・エフェクト/クリーン・トーン

■2011年3月8日録音


 Peter Gunnでも始まるのかと思ったらオヤオヤなんだろう?……後半は西瓜男に転んでそそくさと終了!という作例でした。

 私はTeisco TB-64も所有していて(現在レストア中)、そちらは不具合のない個体ですので、テスコ6弦ベースをガッツリ使った作例は、また後日UPします。

 リードを弾いてる方のYB-6はトレモロ・ユニットも操作してます。このユニット、ベース用とギター用とでは弦を引っ掛ける溝の形が違うだけなので、ギター用をベースに載せても一応は使用可能なのでした。


 この録音を行ったのは前項GO-900と同じ3月8日なんだけど、ブログにUPするのは一ヶ月近く後になってしまった。やはりドラムを加えると、仕上がりが遅くなってしまいます。

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2011年03月19日

【お別れ録音】Greco GO-900

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フラット・トップ、パッシブ・サーキットのGO。各PUにミニ・スイッチが備えられており、
・フロントはノーマル・ハム←→2コイルをパラレル
・リアはノーマル・ハム←→2コイルを逆相
に切換可能。リアの逆相は蛇足機能であるが、フロントのパラレルはけっこう良い音だと思います。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、
・リードがFのノーマル(パラレルSW=OFF)
・バッキングはFのパラレルSW=ON
■ノー・エフェクト/クリーン・トーン

■2011年3月4日&8日録音


 4小節の循環的なパターンのバッキングにリードを付けただけの単純な作例ですが、今回は出来るだけ指癖フレーズを排除することを心掛けて弾いてみました。細かいフレーズ断片を紡いで時間を埋めていく、という作業の中で、普段なら指癖フレーズで「えいや」っと引き倒して済ませるような局面に、前段からの流れに対し最適と思われるノートを選び、自分の手の中にある型ではないフレーズ型をその場で作って弾く。
 全部で約2分30秒ある尺の中に、そういうやり方で作った部分が5個所くらいあって、自分的にはこれ、今まで録音した中では一番良い出来だと思っております。やっぱり、指癖フレーズを羅列するだけってのはダメですね。この録音は、自分の可能性を最大限に使い切った演奏の記録であり、今まで30年くらいギターを弾いてきた経験の集大成である、とさえ言える。こういうものを残せて本当に良かったと思う。

*)東日本大震災の渦中、福島の原発からプルトニウムが飛散する可能性もまだ否定しきれないという終末観があるため、いつになく自己評価が甘くなってます。今回だけは自賛全開☆

*)GOは、かなり弾きやすい方のエレキです。指癖フレーズではないものをその場で作りながら弾くというのも、ギターが弾きやすいからこそ出来る事であって、だからほんと、弾きやすさというのは大事な事だと思う。弾きにくい楽器に拘るのは人生の浪費である。

 フレーズを吟味しながら行った録音ですので、編集ポイントはいつもに増して多目。切り貼り作業を几帳面にするほど、音楽的な流れは結局失われてしまう。4小節のヴァース単位に行儀良く収まってるのは、ネタ帳としては良い出来だけれど、音楽としては滑稽なものです。ヴァースをまたいだ長い時間帯を作りたい時、私は「リズム的なトラップ」を多用しますけど、今回はノートの選択に関心の焦点があって、リズム(譜割の配分)にまでは神経が廻らなかったです。


作例その2

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、リードがRのノーマル(フェイズSW=OFF)
■エフェクトはELECTRO HARMONIX SMALL CLONEBOSS OD-2 TURBO Over Drive
■エフェクトの設定は
SMALL CLONE RATE=10時、DEPTH=ON
BOSS OD-2  TONE=10時、DRIVE=2時半、TURBO=OFF

■バッキングのPUポジションはFのノーマル(パラレルSW=OFF)
■エフェクトはBOSS FT-2 Dynamic Filter
■FT-2の設定は、
SENS=4時半、CUTOFF FREQ=11時半、Q=2時半、MODE=UP

■2011年3月5日録音


■まず、エフェクトのチョイスについて。
 和田アキラが出演したグレコのテレビCMの音を再現してみるというアイディアがまずあって、それは「フランジャー+歪み」の音。そこでまず、Big Jam SE-11 JAZZ FLANGERをつないで一通り録音してみたんだけど、やっぱりちょっと滑稽すぎたので「コーラス+歪み」に変更。目標の音とは違うけど、これはこれで充分にいかにもなダサ・フュージョンの音だから、まあいいかなと思う。
 バッキングにボスのタッチ・ワウを掛けたのは、雰囲気がシリアスになりすぎるのを避けるため(とでもいいますか)。FT-2 Dynamic Filterにしたのは、たまにはこれも使わねばというくらいの理由。効き過ぎない、というか効きが弱いのが長所でもあり短所でもあるFT-2 。こういう場面でちょこっと使うには良いものだと思います。

■エアジン-Airegin-について。
 私の弾くジャズはなんちゃってレベルのものだけど、それでもジャズだと自称する限り、エアジンくらいはサクっとこなせなくちゃいけないよね。実際は弾けてませんすみません。ですので私のジャズはなんちゃって以下ジャズって事でした。とりあえず、
「メジャー・コードへのケーデンスが3回連続する個所をゼクエンツにするのはイモ」
という事だけはよく分かった。ギターでそれをやっても面白い要素がビタイチございません。


 少し前にYAMAHA SF-500を弾いていて、それがまあ、あんまり良くなかったんで、24フレットあるエレキに対しては少し否定的になっていた私ですが、GOを弾いてみて少し見直しました。SF-500はマホネックなのにボルトオン、それで24F。無理がありますわね。

 スルー・ネックのエレキを弾いたのはこれが初めてです。スルー・ネックのベースと同じで、サスティン部分が膨らむのには感心した。セミアコもサスティンが膨らみますけど、
・セミアコはアタックが早くサスティンは短い
・GOはアタックが丸くサスティンは長い
という違いがある。クリーンなのにコンプ掛けたような音ですね。PUがハムだという事もあり、下手がバレにくい楽器だと思います。そういう意味でも弾きやすい。

当ブログでは今回のも含め、全部で3本のグレコを録音しましたが、わりとどれも好印象です。

M700 ミラージュ
グレコ印のソリアコ

フジゲン製品ってやっぱり良いのかな?ファンになってしまいそうだ。

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【お別れ録音】VICTOR SG-18

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 日本ビクターが1965年に発売したSG-18。
まさにエレキ・ギターのダイゴ味。それは優れたマイクが味あわせてくれる魅力です。ビクター・エレキ・ギターの抜けるようなクリアーな音色、素晴らしい音の秘密は、音の世界のNO.1、ビクターの音響技術から生まれた、超高性能マイクにあるのです。
等々の煽り文と共に世に送り出されたアレ・エレキ。製造元はマツモクで、同時期のコロムビア・ブランドのエレキと同程度の品質。これのサンプル・サウンドは当然、

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↑この人をネタ元とすべきであるという事は、充分に認識しております。充分に認識してはおりますけど、自分的にはどうも、やっぱり気分じゃないなあっていう★

 今回の個体はネックが順ぞり気味で、あんまり弾きやすい方ではなかった。それと、アームが欠品でトレモロが使えない。まあそのうち、エレキ歌謡的なものをきっちり作ってみたい気分になるかも知れないし、そうなったらその時に、別のエレキを使って録音すればOKだと思う。今回は全然別の題材、前々から作っておかなきゃと思っていたものなんだけど、

左手は人差し指1本だけで弾くギター

というのを録音してみました。弦を押さえる方の手=左手は、リードもバッキングも人差し指1本しか使ってませんよ、という作例です。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、リードがC。バッキングはF+R。
■ノー・エフェクト/クリーン・トーン

■2011年3月4日録音


 バッキングのコードは以下の6種類です。6本ある弦のうち、1個所しか押さえない(2番と4番)、あるいは3〜4本の弦をセーハする(1番、3番、6番)、さらには、どこも押さえない(5番)というコードだけ。

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○とか△の意味は、

×=鳴らさない方がよい、ミュートするべき音
△=状況によっては使用を制限するべき音
=いわゆるコード・ルート

って事なんだけど、初心者の人はとくに気にしなくてもOK(とはいえ、×だけは鳴らさない方が良いです)。コードネームとかも知らなくてOK(中級者以上なら書かなくても分かるだろうし)。コード進行は下記の表の通りです。

*)私の演奏ではベース・ライン的な動きを加えるために、上記コード表の●ポチを打った場所以外も押さえてますが、それも全て人差し指だけで行ってます。

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 もちろん自分的には、指を3本4本と使ってコードを押さえる方がずっと楽なんですけど、ここではあえて、最もシンプルな形でどれほどの事が出来るかを示してみました。

*)コード・フォームがシンプルだからといって、それが必ずしも押さえやすい形であるとは限りません。

 なぜこういう事をしてみたかというと、21世紀になった現在も、初心者用のギター教則本では最も基本的なコード、一番最初に憶えるべき形として、

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 ↑これが載ってるみたいなんですが、「いまだにこれかよ★」みたいな驚きがあったものですから。これを最初に練習するってのは絶対におかしいと思うのです。
・けして押さえやすい形ではないし、
・4本の指を均等に使うという点では訓練になるのかも知れないけど、
・それはつまり「効率の悪い形」だという事なのでもあり、
・なによりも、コードの響きにギターならではの良さが生かされない形である。
 私はこのが大嫌いだ。当ブログには現状、100個近い音ファイルがUPされてますが(たぶんそれくらいはあると思う……正確には分かりません)、このを使ったものは一つもない(はず……一つくらいはあるかも。2弦を押さえないC maj7なら多用してると思う)。
 指板を指一本でペタっと押さえるだけで、上記コード表の1番や2番のような豊かで美しいサウンドが生まれるのがギターという楽器の美点なのに、初心者が何も知らないのをいい事に、わざわざみたいな、押さえにくい上に響きも良くないコードの習得を強要するなんてイヤガラセとしか思えない。それで次に出てくるのが、

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 最悪ですよね。まあ一旦コツを掴んでしまえば、実はそれほど難しくはないのがですけれど、やはりこれ、初心者にとっては「壁」である。まともな神経の持ち主であれば、ちょいと軽い気持ちで始めたお遊び(ギター)で「壁」にぶち当たれば、すぐに引き返すのが道理で、しかしこの「壁」をものともせず、困難の克服に血道を上げる練習バカ的人種というのも少なからずいるのも世の常で、その結果どういう事になるかというと、世間一般の評として、
「ギタリストには音楽的センスが著しくアレな仁が多い、とくにフュージョン(死語)とかピロ系など、テクニック重視な方面は絶望的である。」
 なんでギタリストはイモばかりなのかといえば、それはこうした初期段階での「壁」による選別の結果であると、そう考えれば納得です。

*)なお、この「Fコード問題」に関しては私の文章なんぞよりずっと説得力がある(かも知れない)名文が、既にWeb上にありますのでそちらへのリンクを貼っておきます(直リンではなくGoogleにしておきます一応)。

*)を使うのが良くない、と言ってるのではなく、これが最も基本的な形であるという扱いになってるのがおかしいと言ってるのです。どのみち、ロー・ポジションでのCはこれを使うのだから、初心者もいずれは憶えなければいけない形です。それと、エレキとアコギではコードの鳴り方が異なり、アコギでならこのCも、けっこう良い響きがすると思います。

 ギターを良い音で鳴らす、ギターという道具(物体)から美しいサウンドを引きだすために必要なのは、指をへんな形に折り曲げて、必要でもない握力を鍛え、楽器をギュウギュウ押さえつける事ではなく、指板上の●ポチ(押さえる場所)の配置の如何によってサウンドが良くもなれば悪くもなるという、パズル・ゲームの面白さを理解する事(そして、そのパズルを遊ぶための自分なりのルールを見つける事)なのであるから、いわゆる初心者用にして最も基本的とされるを憶えたりするのは時間の無駄である。初めてギターを触る人は、左手は極力シンプルにしておいて、右手の練習に注力した方がよい。最初の段階で最も重要なのは「リズムを崩さない」という習慣を身に付ける事。左手で色々な事をし始めるのは、ギターを抱えるという姿勢・行為に体全体が馴れた後でぜんぜんOKだと思うのです。

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初心者用としてのを否定する、もう一つの理由;

 宮崎駿監督のアニメ映画『魔女の宅急便』が公開されたのは1989年。荒井由実の「ルージュの伝言」と「やさしさに包まれたなら」が主題歌として用いられました。2011年現在の20歳前後の世代が小学生になった頃(1996年前後)とは、つまり『魔女の宅急便』が公開されて6〜7年目の頃で、その時既に、この作品はアニメ映画の大スタンダードという位置付けを得ていた。主題歌も然り。ところで、「やさしさに包まれたなら」の冒頭部分のコード進行は
 I → II7
で、これはいわゆるD.エリントンのAトレイン・チェンジであり、A.C.ジョビンのイパネマでもある(上記コード表でこれに一番似た響きが得られるのは1番→4番という組合せですけれど、全く同じにはなりません。「やさしさに……」を全部弾くには、指を3本使う形が必要です)。

 現在のギター初心者が子供の頃に聴き馴染んだサウンドとはこういったものであって、古賀メロディーやテケテケ、四畳半フォーク等に感化されてギターを始めた我々はげおやじ世代とは土台が違うと言わざるを得ない。そういった現在の初心者に、おやじ世代の常識であるの習得を押しつけてよいものであろうか?それはむしろ、失敬でさえあるのではなかろうか?ギター初心者を対象とした教育の現場におられる諸氏は以上の点を鑑み、教育用メソッドの早急なる改革に努められたし。

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ついでだから無駄書きを続けちゃいますけど;

 楽器には大まかに分けても弦楽器/管楽器/打楽器/鍵盤楽器など色々な種類があり、弦楽器というカテゴリ一つをとっても、弦を弾くもの/弓で擦るもの/棒で叩くもの等々に細分化される。とにかく、やたらと沢山の種類があるものです。なんでそんなに沢山かというと、どんな楽器にも、それぞれ他の楽器と比べた場合に長所・短所がある、というのが理由の一つ。では、ギターという楽器の長所は何か?ざっくり言ってしまうと、

 かんたんな楽器だよ☆

という事ですね。演奏技術を習得するのが容易なうえに、値段が安く、室内に置いてさほど邪魔にならず、持ち運ぶのもまあまあ容易な大きさ。バイオリンや管楽器よりかは丈夫で、音量は大きすぎず、エレキなら電力で調節可能。万事お手軽な楽器なわけです。すごく普及するわけだよね。ギターは大衆的楽器の王様である。あるいは女王である。もちろん「鍵盤ならスラスラ弾けるけどギターにはどうも歯が立たない」という人も少数ながらいるけれど、たいていの人にとってギターとは、少なくとも歌の伴奏のためにコードを掻き鳴らすという使い方なら、わりとすぐにマスター出来る(確率の高い)楽器である。ギターは簡単な楽器。それがギターの最大の美点
 ですから、ギター初心者がはじめに憶えるべき事も、とにかく簡単に、出来るだけ簡単にと心掛けるのが理に叶ってるのではないでしょうか?押さえにくいコードの形で練習を始めるなんて、ホント無駄な事だと思います。


人差し指一本でリード(メロディー)を弾く件;

 この録音はリード・パートも人差し指一本で弾いてますけど、メロディーを弾くという事に関しては2本以上、出来れば3本以上を使う方がぜんぜん楽。とくに、アドリブ的なアプローチで演奏する場合、
メロディーの一本指奏法は難しいですよ
 一本指では細かい譜割や早いフレーズが難しい、という事ではなく(それは馴れの問題で、日頃から一本指奏法の練習をしていれば、相当速いフレーズも一本指で弾けるようになります)、
・スペースをたっぷり使った大きな譜割
・シンプルな音遣い
・要するにスカスカ状態
にならざるを得ないような技術的制限を設けたうえで、音楽的な意味内容のある演奏をするが難しいという事です。メロディーの一本指奏法は音楽的なチャレンジであり、訓練のための方法です。

 実はこの一本指メロディー奏法、パット・メセニーがやってる(とインタビューで語ってた)事の物まねです。だから既知だよという人も多いのでは?メセニー氏はスランプ気味になった時に、自分をリセットするために行うんだというような事を語っていたと思うんだけど、詳細は忘れました。ともかくこれは良いアイディアなので、私も時々行ってます。あんまりやりすぎると先述した通り、一本指でもけっこう自由自在に弾けるようになってしまい、そうなっては意味がないのでホドホドに。W.モンゴメリーの(右手の)親指一本奏法も、これと似た発想の産物であるとも言われてます。技術に制限を掛ける事で音楽が引き出される、という発見。

 メロディーを弾くなら4本指全てを使う方がはるかに楽であるし、ギター弾きとは基本、両手の指を自由自在に動かせるように自分を訓練してしまう人種なのでもあるけれど、とくにアドリブ的なアプローチで演奏する場合、指を自在に動かせるという事は往々にして、音楽の演奏ではなく、楽器の上で指をパタパタ動かして面白がってるだけの、結局のところは「指グセ」で時間潰しをしてるだけの、要するに音ゴミの垂れ流し状態に陥りやすい。テクニック重視、というよりテクニック依存の傾向の強い奏者の演奏には、そうなってしまい易い危険性が常に含まれている。

自由自在に弾けると音ゴミになる、のではなくて、「弾けている」という意識が奏者の耳を鈍感にしてしまうのです。

 一本指で不器用に並べたスカスカの音群であっても、音楽として成立してなくてはいけない。それが無理でも少なくとも、奏者の想念内にある音楽像のスケッチ、荒削りな骨組みや走り書きの設計図的なものが表現出来てなくてはいけない。もし私にそれが出来ないのだとしたら、私の中に音楽はないのが明らかで、その場合は根本的な自己改造が必要となります。一本指で弾いたラインがイモならば、そのミットウモナサを粉飾しようと細かい音符で埋め尽くしても、かえってイモが増量されるだけ。メロディーの一本指奏法は、自分の音楽性を測るのに格好の題材です。


 一本指奏法の作例はもう一つあります。こちらは、いわゆるロックンロール的な王道パターンで、リードはスライド・バーを使ってます。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、リードがR。バッキングはF。
■両パートにPOSのディストーションを掛けてます。設定は、
リード;Tone=3時、Dist=12時
バック;Tone=12時、Dist=12時

■2011年3月4日録音


 私はスライド・バーを薬指に嵌めます。ですからこのリード・パートは人差し指ではなく薬指一本奏法ですなんていう細かい話しはどうでもいいですわな。指一本である事に違いはない。

 バッキングは下図の形を用いてます。本式のロックンロールはこれじゃないんですけど、今回は指一本にこだわってみたもので。1番から2番に移る時等に、●ポチ以外の場所も色々押さえて軽く味付けしてます。そういうのは演奏者個々人の好みに合わせ、好きなように作り替えればOK。

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 上図3パターンを下図の順番に並べるとロックンロール☆

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 POSのディストーションは、モッサリモーモーな音が基本キャラな歪みだと思うんですけど、今回のは河原で小石がガラガラ転がってるような、どこか壊れてるんじゃないかというような音になってますね。ギターとの相性でそうなるのであろうか?これはこれで良い音だとは思うんですけど、本当にどこか壊れてるのかも知れぬ。


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 このエレキのネックは固定式ロッドの入ってるスチール・レインフォースドで、反り具合の細かな調整は出来ません。ネックエンドには小さなナットの頭が出てるので、もしかしたら調整可能なのかも知れませんが、私には回す事が出来ませんでした。

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2011年03月18日

【お別れ録音】MASF Pedals PARANOID & BOSS PN-2 Tremolo/Pan

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 前項のexperience Fuzzはジミヘンで、こちらのMASF Pedals PARANOIDはブラックサバス。こういう成りきり系のエフェクターというのも、ずいぶん需要が細分化してるんですねえっていう。サバスじゃあんまり売れまいよと思うんですけど、ジミヘンよりかは競合他社が少ない分、メーカーにとっては美味しいのかも。高額なブティック・ペダルとは「もともと数多く売れるものではない」という前提があって、こういう、ターゲットがピンポイント過ぎる商品も世に送り出されてくる。アニメのフィギア等も高いのは数万円するんだし、まあ「趣味の世界」というのは、どこも似たようなものですね。

 ツマミの名前が謎系ですけど、販売サイトの宣伝文によると、
アクセント操作のためのコントローラー、PIGをMAXにセットしておくと、ヘヴィー・ロックに最適な、古典的SABBATHサウンドが得られます。ツマミを絞ることでその芯のあるサウンドが崩れ、それに伴い歪み量にも変化があります。3つのモードを切り替えるトグルスイッチが搭載されてます。
との事。

 BOSS PN-2 Tremolo/Panは珍品で稀少品なわりに、それほどプレミアも付いてない、つまりあんまり人気なさげな製品ですが、ペダルのトレモロの中では「これが一番良い」という人も少数ながらいるようです。今回の作例ではステレオ・パンの効果に着目してみました。

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■リード・パートはYAMAHA SR-700
■アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、
前半;FでTone=0
後半;RでTone=10
■歪みはPARANOID
■歪みの設定は、トグルSW=UP、PIG=1時半

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■バッキングはYAMAHA SC-800
■アンプを使わず卓直
■Gtr.→BOSS PN-2→ART DUAL MPという接続順
■PUポジションはC
■設定は前半と後半(1:05頃〜)とで違えてあり、
前半;
Mode=Panのトライアングル、Rate=9時、Depth=Full

後半;
Mode=Panのトライアングル、Rate=12時、Depth=3時半
それにDanelectro Cool Cat Vibeを追加
接続順はダノ→ボス
設定はINTENSITY=2時半/SPEED=2時/MIX=10時

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■ベースはTeisco Phantom Bass
■アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションはR
この録音の再利用です。

■ドラムは打ち込みです。

■2011年2月4日録音


 PARANOIDは、音が太いというより、録音物としての空間定位が下方(地面に近く)になる(ような気がする)という点が、サバスっぽいと言えるのかも(よく知りませんが)。

 3段切換トグルSWに関しては、何がどう変化してるのか、私にはよく分かりませんでした。

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 トレモロ・パンは楽しいよね☆

 私の宅録環境ではアンプ2台を使えないので(というか、そのセッティングをするのが面倒)卓直で済ませてしまい、アンプで鳴らすのとはかなり異なる音になってしまったのは残念ですが、これはこれで充分オッケーなサウンドだと思います。とくにダノVibeを足した方の音は良い。

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 しかし、このバッキングに組み合わせるべきなのは前項のジミヘン・ファズですよねどう考えても。今回の作例はその点で大失敗だったかも★という気はします。

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 テスコのファントム・ベースにトレモロを掛けたバッキングという組合せは全部で5パターン録音した事になるんですけど、結局どれもイマイチでした。
 最初に録音した時が予想外の好印象で(期待値が低かった分、逆対比効果が大きかった)、作り込めばもうちょっと良くなるかと思って粘ってみたんですけど、ダメなものはダメ。やっぱり自分的に、こういうのは体質じゃないのかな。このパターンで録音するのは、今回で〆にします。一応、ここまでのものを↓にまとめ。

1. 2010年8月10日録音
ギターはヤマハのストラトコピーで、歪みはPRESCRIPTION OUTBOX

2. 2010年10月29日録音
ギターはフレッシャーのムスタングもどきで、歪みはMaxon D&S II

3. 2011年2月4日録音
ギターはヤマハのストラトコピーで、歪みはPRESCRIPTION ELECTRONICS experience Fuzz

4. 上に同じ。歪みの設定違い。

5. 2011年2月4日録音
このページのものですけど、一応一緒に並べておきます。

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【お別れ録音】PRESCRIPTION ELECTRONICS experience Fuzz & electro-harmonix Pulsar

52b.jpg 52a.jpg

 ジミヘンそっくりになるためのグッズは無数に発売されていて、PRESCRIPTION ELECTRONICSのexperience Fuzzも、そういったものの一つ。ツマミが4つにモード・スイッチが2つの多機能型。オクターブ・ファズとしても使えます。

 エレハモのPulsarも多機能型のトレモロで、Waveフォームを連続可変で設定出来るのが特徴。

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2011年03月04日

ギターを純正律風に調律する試み@タレガのラグリマ

 ギターは平均律の楽器です。なのでギターでコードを弾くと長短3度(およびその転回型である6度)が調子っぱずれで良い響きがしません。というか、ギターの3度は不快です。純正律の3度に比べ平均律のそれは、
・長3度は広すぎ
・短3度は狭すぎ
だからですね。

 ピアノも平均律の楽器ですが、ピアノの3度はギターと比べ多少はマシです。それは何故かという説明等々は後日、暇と気力があれば書くとして早速本題。

「クラシック・ギターを、出来るだけ純正律に近い調弦=<擬似>純正律に調弦してみるテスト」

 大曲や複雑な転調が含まれてる曲、また主要和音の構成音が開放弦ではないキーの曲などでは無理かも知れませんが、例えばF.TarregaのLagrima。この曲はちょっとの工夫で、3度の不快さを軽減出来る(可能性がある)ので、以下にその方法を説明します。


1.まず、いつも通りギターを平均律に調弦します。
2.次に、5弦を少しだけ高く、4弦を少しだけ低く調弦し直します。
3.運指は下記の譜面のものを用います。

001.jpg
(↑クリックすると大きな画像が開きます)

 この譜面は(株)全音楽譜出版社・阿部保夫『タレガ名曲選集』から拝借しました。赤い数字の運指番号は、擬似純正律で弾くために私が作り変えた個所です。
 「5弦を少しだけ高く、4弦を少しだけ低く」というのは具体的に、どのくらい上げ下げすれば良いかというと、

・曲頭の、5弦7フレットのEと1弦4フレットのG#で作られる長10度(オクターブ+長3度)が純正音程になるまで5弦を上げる。
・曲頭2拍目の、4弦4フレットのF#と1弦5フレットのAで作られる短10度(オクターブ+短3度)が純正音程になるまで4弦を下げる。

です。それを例えば「セント数でいくつ」というような指定を出来たら良いのかも知れませんが、そういう事よりも、そもそもここで得ようとしてるのは純正音程なのだから、数字やメーターを用いなくとも耳で聴けば分かるだろうという話しです。ただ、10度は音程幅が広い分ちょっと合わせづらいので、

・5弦7フレットのハーモニクスのEと1弦4フレットのG#
・4弦12フレットのハーモニクスのDと1弦1フレットのF

を用いる等の工夫をした方が良いかも知れません。楽器によって倍音の出方は様々なので、合わせやすいポイントもそれぞれ違うのでありましょう。
 また、最近のチューナーには「純正3度ガイドマーク」というのが付いてたりするらしいので、

(例)

001c.jpg

YAMAHA TD-30M

希望小売価格 : 6,300円(税込)

マイク内蔵クリップで機動力抜群、管楽器や弦楽器に直接取り付けて使用できる、超小型軽量タイプ。純正長三度,純正短三度ガイドマーク付き。表示方法はLCD、オートパワーオフ機能搭載(約20分)。マイク内蔵クリップ(大、小)付き

こういう道具を利用するのも良いのかも知れません。


 以上、6本ある弦の内の2本の音程を少し上げ下げし、運指を一部変更。それでどういう効果が得られる(と予想される)かを図示したのが↓の譜面。

001b.jpg

 譜面をピンクと水色でマーキングしてあります。

・無色(ノーマーク)の部分は平均律、通常の調弦法で弾くのと変わらない部分。
・ピンクでマークした2音は、この<擬似>純正律調弦を行う事によって純正音程となる個所。
・水色は、この調弦法によって通常より更に協和度が下がる(調子っぱずれになってしまう)個所。

です。ギターは平均律に合わせたフレットが打ち込まれてる楽器ですから、平均律以外の音律に調律しようとすると、どうしても「あちらを立てればこちらが立たず」的な事態が生じる故、音程が合ってる部分と合ってない部分のデコボコが生じてしまいます。
 声やフレットレス弦楽器のような、音程を自由に作り出せる楽器ではなく、鍵盤楽器やフレット付き弦楽器などの予め音程が固定されてるタイプの楽器では、1曲内の全ての音程関係を純正にする事はもともと無理なのです。私が、このラグリマ用の調弦法を純正律<風>とか<擬似>純正律と呼んでるのには、そういう事情があるからです。

 フレット付き楽器だから完全な純正律は無理なのだとしても、こういう小細工をする事で、通常の調弦よりも更に不快な音程が生じてしまうのは本末転倒と思われるかも知れませんが、水色の部分は「小さな音で弾く」あるいは「音を長く伸ばさない」ようにすれば目立たないという逃げ道がある。ラグリマという曲の特徴は「連続10度の多用」という点にありますから、

☆曲内で多用される10度の多くが純正音程になる
☆曲頭および終止和音の10度(および3度)が純正音程になる

という点が、この<擬似>純正律調弦を行う事によって得られるメリット。

★平均律より劣る音程は小さく弾いたり短く切ったりして目立たせないようにする→そのためディナミークやアゴーギクの適用が制限される

という点はデメリット。この、メリットとデメリットのどちらを重視するか?あるいは妥協点を見出しうるか?そして最終的には、こういった試みから何らかの音楽的な有意義性を引き出せるかどうかが一番大切な事だと思うんですけど、それらは奏者個々の判断と技量に拠ります。興味のある人は実際に音を鳴らしてみてください。私が考案した調弦と運指より、さらに良い組合せ方があるかも知れません。ラグリマは、クラシック・ギターとしてはかなり簡単な曲なので、クラシック以外のジャンルの人にもおすすめ。エレキで弾いてもOKだと思います。


ちなみに;
私がこの調弦法を純正律<風>とか<擬似>純正律と呼ぶ理由はもう一つあります。垂直方向の音程のいくつかは純正音程になりますが、水平方向、つまりメロディー・ラインは平均律なんですね。ですから<擬似>純正律調弦で演奏すると、
「平均律で動くメロディー・ラインに純正音程の対声部が付きハーモニーが構成される」
という状態になります。人によっては、この点に大きな違和感を感じるかも知れません。

ちなみにの、その2;
ギターには「ハイ・ポジションに近づくほど音程の狂いが大きくなる」という問題がありますが、2枚目の画像(ピンクと水色でマーキングした譜面)は、その点を無視した机上論ですから、実際の演奏では、その時々に用いる楽器の状態によって理屈通りにならない個所も生じるであろうし、使用するギターに合わせた再調整も必要になるはずです。こんな事はギターを弾く人にとっては常識ですけど、一応注記。

ちなみにの、その3;
運指について
1.ホ長調部分の最後の和音の上声Eは、3弦8フレットのD#→Eという動きですから、1弦開放では音色の差がありすぎると考え3弦9フレットのEにしましたけど、1弦開放のEでも可です。オリジナルの運指が作曲者によるもので、それが1弦開放を指定してるなら、当然オリジナルを尊重するべき。
2.ホ短調部分5小節3拍目、4弦5フレットのGは、音程的には3弦開放の方が良いです。

ちなみにの、その4;
3度音程の事ばかり話題にしてますけど、その他の音程は?
・平均律の完全4度/完全5度は、純正律のそれとほぼ同じ。(誤差の範囲で、また実用的に)4度5度に関しては平均律=純正律と見なしてOK。
・2度(およびその転回型である7度)も純正音程に出来るならそうしたいものです(純正の長2度は平均律の長3度より協和度が高い)。現実的には無理な相談です。
・増4度……純正音程の増4度というものはありません。だからこその増4度です。

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2011/03/04追記;
純正律風タレガのラグリマをテスト録音してみました。

細かいナニは後回しで、とりあえず比較試聴。
・ノーマルなチューニングと運指
・擬似純正律風チューニングと私が改した運指
の2通り。どっちがどっちかというのは伏せておきます。

 DAW上でリバーブを深めに掛けてます。もちろんこんなにどっさり掛けるのは滑稽なんですけど、音の尻尾が伸びれば音律の違いも強調されるかと思いまして。



■2011年2月6日録音
■ギターは加納木魂 #30

■マイクはRCA BK-5B
■楽器とマイクの距離は約55cm

■リバーブはTC|Native Reverb Masterのプリセット・Church。
■Decay Time=3.0 secs. 続きを読む

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2011年02月14日

【お別れ録音】YAMAHA SC-800

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 YAMAHAのSCシリーズは、いわゆるヤマハ黄金期(おおよそ1975〜85年)を代表する不人気機種。ストラトキャスターをフェイクしたもので、主な特徴(ストラトとの違い)は、
・トレモロ無しのハード・テール。
・PUはバー・ポールピースのシングル。
・PUセレクタ・スイッチは各PU個々にON/OFF可能で逆相も可能。いわゆるジェフ・ベック配線。
となっております。ネックはローズorエボニー指板メイプルのボルト・オン(最上位機種のSC-1200はスルー・ネック)。ボディ材はアルダー。

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2011年02月12日

【お別れ録音】DOD FX80B Compressor Sustainer

50.jpg

エレハモ黒指導入につき不要コンプを大量放出するのシリーズ、第4弾はDOD。

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2011年01月01日

クラギを録るテスト:1〜7のまとめ

 2010年8月28日から12月7日までの約3ヶ月間でクラシック・ギターを7パターン録ってみましたので、ここまでの成果・所感を軽くまとめておきます。

使用したマイクは3種類(SOUNDKING SKEC011SENNHEISER MD441URCA BK-5B)。
プリ・アンプも3種類(MindPrint AN/DI ProPreSonus BLUE TUBEMACKIE 1202)。
ですので、マイクとプリ・アンプの組合せ方は3×3の9通りあるという事になります。

ただし現状では、PreSonusにSENNHEISERとRCAを組み合わせるとノイズ多すぎで使えないという問題があるので、9-2=7通り。

これにマイク位置の違いを、大雑把にオン/オフの2通りに設定すると7×2=14通り。
さらに、マイク本体側に音色切替スイッチのあるもの(SENNHEISERとSOUNDKING)の設定の使い分けや、MACKIEのEQの有無。また、PreSonusのGAIN/DRIVE設定比の違い等々を組み合わせると、全部で何通りになるか……ちょっと計算が面倒なのでそれは省きますけど、とにかく機材が6台だけでも、使い方のバリエーションは何十通りもあり得るわけで、今までに録った7パターンというのはその中のごく一部にすぎません。

とはいえ現状の7パターンでもおおよその傾向は現れてるのではないでしょうか。今のところ一番良いと思われるのは、やはりというべきか、
RCA BK-5BとMindPrintの組合せ

 この録音、マイク位置が楽器から140cmという事になってるんですけど、音を聴く限り、そんなに離してるようには感じられません。ですのでメモを誤記ったか?という疑惑もあるっていう;
 しかし140cmかどうかはともかく、オフ位置である事は間違いないはず。なぜならBK-5Bでクラギを録る場合、60cm以上離さないと、ある特定の音域でマイク側にバズが発生するという不具合があるので。近づける限界が60cmで、実際には余裕を持って80cm。もう少し安全にいくなら100cm。それくらい離して録ったのは間違いない。

 この「BK-5Bにバズが出る問題」は数年前から現れ始めた症状で、気のせいかなと思ってた(気のせいであって欲しいと思ってた)。しかし今回はっきりと、距離何センチ以内でどの音域を弾いたらどうバズるかというのをチェック出来て、気のせいではないという事を確認。リボン・マイク=大音圧に弱いものではありますけど、クラギに60cm以上近づけないのはいくらなんでも弱っちすぎますんで、きっと何かの不具合が生じてるのでしょう。修理して直るのなら良いですけど、それが不可なら別のリボン・マイクを入手するなりしないといけない。鬱だ。

 とはいえ、クラギに対してのオフ位置で↑の音が録れるなら、これはこれで充分満足できるものではあります。クラギ→BK-5B→MindPrintというのは今後も多用することが予想される組合せなので、マイク位置に関しては再検証したいと思います。


私個人的に「激安系コンデンサ・マイクはクラギには不向きだしMACKIEはロック向きの音」という先入観があったんですけど、
SOUNDKINGとMACKIEの組合せ・近接
は予想外に良かったので驚いております。

 この音は演奏技術が高くてバリバリ弾き倒すタイプの人に似合うんじゃないかなあ。それとクラシック・ギターではなくマリアッチ系のナイロン弦やレキントにも良さそうだ(という事は、日本のムード歌謡系ナイロンにも似合うのか?)。実際よりもテンションの高い弦を張ったような音に録れてる(ような気がする)。行儀良く音を並べるのではなく、弦をバチンバチンとはじく感じの演出と、ボディ側のアタック音を適度にブレンドする事が、中米系ナイロンの雰囲気作りには欠かせない(って事にしておきましょうかとりあえず)。

 MACKIEは音太いという定評がありますけど、f特的に中低域が厚い云々ではなく、アタックが少し丸まってる(情報量が少ない)のと、サスティン部分に少しコンプレッションが掛かってるように思える。それが音太いという印象を生むのでは?安いラージ・ダイアフラム・コンデンサ・マイクは無駄に過敏・無駄にハイ上がりなものですが、MACKIEと組合わさる事でちょうど良いバランスになってるのかも。


ポピュラー音楽一般で言うところの「いわゆるナイロン弦の音」に一番近いのは、
SENNHEISER MD441UとMindPrintの組合せ
でしょうか。

 加納木魂#30は総単板なのでクラシック・ギターとしては申し分のない音ですけれど、コード・ストロークやボサノバのバッキングを弾くと音が厚すぎ→暑苦しくてダメ。涼しげな風がそよそよ吹いてくる感じの音は出てくれないんですね。やはりコード弾きは合板ギターが適してるのであろうか?しかし加納木魂もMD441Uで録ればこういう音になって、ボサノバ等へも適用範囲が広がってくれるのではないかという期待がございます。

 ただMD441Uは、やはり音楽用のマイクではないのかなという気もいたします。はたしてこの音は、バッキング・パートとしてオケの中に上手く馴染んでくれるのであろうか?それを検証するのは今後の課題という事で。


 ここまでの録音は全てF.ソルの練習曲ロ単調/Op.35-22を弾いたわけですけど、これだけテイクを重ねてもなお、一度たりともまともに弾けなかったというのがむしろ逆に凄いわというくらいのアレがございますわね。演奏設計もその都度ばらばら。
 もちろん切り貼り編集を厳密に行って「完成品」を仕立て上げる事は可能ですけど、今はまだマイクの立て方を試みてる段階で、編集作業に時間を掛けるのは無駄。いずれ、マイクの立て方をきちっと決められたらその後に、演奏面でも不満のないものを作り上げてみたいものだと思っております。

 ずっと同じ曲ばかりだと弾くのも聴くのも飽きてきますから、次回の録音からは曲を替えます。

 マイクの立て方によっては(とくにオフ位置の場合)環境ノイズを拾いすぎで、レコーダーとして使用してるパソコンのHDの書き込み音(カリカリ)が入ってるものまであります。この問題は機材の配置を変える/遮音壁を立てる等の工夫で改善出来るのですが、そういう事に労力を掛けるのも後回し。
 DAWでリバーブを加えたバージョンは、設定も送り量も全パターン共通です。本来は元ソースそれぞれに対して最適な設定を決めてやらないといけないなんてのは当たり前の事ですけど、これも労力低減のため簡略化してます。そういった諸々は全て「テスト段階ならではの杜撰さ」であるとご理解下さい。

タグ:F.ソル 月光
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2010年12月20日

クラギを録るテストその7:ソルの月光
SOUNDKING/MACKIE 1202/近接

激安コンデンサ・マイクとMACKIE 1202を組み合わせてクラシック・ギターを録るテスト。

■マイクは
SOUNDKING SKEC011

■プリ・アンプは
MACKIE 1202

■ギターは
加納木魂#30

■曲はF.ソルの練習曲ロ単調/Op.35-22


DAW上でリバーブを足したものも作ってみました。TC|Native Reverb Masterのプリセット・Small Hall Brightを使用。


マイク・プリの設定;
・Chanel 1を使用。MIC GAIN=記録忘れで不明
・EQはフラット

ADコンバータはMOTU 828。Input 3-4をゲイン=フルで使用。

DAWでEQはしてません。

マイクの立て方は下図の通り。

08b.jpg

(2010年12月07日録音)

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