2011年07月19日

【お別れ録音】Teisco May Queen & H.S.Anderson A1 Huston

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 いわゆる「ビザール・ギターなるもの」の第一の特徴が実用性無視の奇抜な外観にあるとするなら、この2本はまさに典型的なビザールであると申せましょう。さらに、
★膝に置けないエレキ
★座って弾く事を許さないエレキ
としても名高い2本の競演。といってもべつに、わざわざ弾き辛さを競わせたいのではなくて(そんな事をしても実際に辛い思いをするのは筆者一人のみである)、この2本は両方とも、

「8ビートをババババババと刻むのに最適なエレキ」

という共通点があるように思えるのですね。逆に言うと、そういう使い道しか無いエレキ。

 May Queenは、外観はVOXをアレンジしたもので、中身的には和製リッケンバッカー的な性格が多少ある(ような気がする)。だからマージー・ビ−ト系に向いている(ような気がする)。

 Hustonはアナーキーの人も使ってた。だからといってべつに「パンク・NEW WAVEな音」って事はないんだけど、ボディ体積が少ない=弦振動がボディからのフィードバックを受けない。そのため、辛口でスピード感のある音が出る。だから50〜60年代のパーティー・ミュージックの類には不向きなんじゃないかな?

 というような2本を組み合わせるお題として相応しいかどうか分かりませんけど、私個人的に手を付けておきたかったという事情もある平山三紀・真夜中のエンジェル・ベイビーのカラオケを作ってみました。

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2011年07月12日

【お別れ録音】YAMAHA SC-7000 & SG-1000

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 いわゆるヤマハ黄金期(おおよそ1975〜85年)を代表する不人気機種、"SC"シリーズの後期型。1980年12月発売開始で、82年に販売終了。

 フェンダー・スケール/22フレットのスルー・ネック。トレモロ・ユニットは2点支持式で安定性良好。3つあるPUのうちフロントとリアはトーン・ポットに仕込まれた隠しスイッチの操作で出力ブーストが可能。ボディーのウイング材はアルダーで、全体の重量は3.6kg。適度な重量感があり扱いやすい。ストラップで吊った時のバランスも良い。
 全体に、非の打ち所のない設計だが需要もないというようなエレキ。

 今回売却したこの個体はトレモロ・ユニット欠品、その他各部分もボロボロだったジャンク品を仕立て直したものです。トレモロ・ユニットはSTHシリーズ(1984年)のものを移植。アームの取り付け方がSC用とは少し異なる以外、各部寸法はSC用と全く同じなので、リプレイスしても問題なく使用出来ます。
 ペグもオリジナルではなく、SG用のイチョウ型ツマミのもので代用(オリジナルはキーストーン型)。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、
・リード=フロントで、ブーストSWをOn
・サイド=フロントで、ブーストSWはOff。トーンを目盛3(1/3絞りくらい)

■ベースはYAMAHA BB-1200(フレット・レス改)

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■プリアンプART DUAL MPを介して卓直
■DUAL MPの設定はInput/Outputの両方とも11時 High Z Inputを使用
■DAWのEQで52Hz以下を10.7dBカット

■2011年4月12日+15日録音


 SC-7000はグレコのGOと同じスルー・ネックのエレキだし、作られた時期もだいたい同じだし、弾きやすさも同等。という事で、録音ネタもGOと同じにしてみました。同じチェンジ、同じテンポ。尺も同じく2分以上使うという条件を設定。手詰まり感が出てくるところまで自分を追い込む事を意図してます。
 ただし今回のはベースも加えたので、その分リード・パートの負担は少ないとは言える。やはり、リードがビートのアンカーを受け持たなくて済むのは気持ち的にずいぶん楽なものです(というわりには、小節アタマ拍から弾き出すフレーズばかりになってしまったのは何故だろう?)。

 それで、指癖フレーズを封印し、フレーズを吟味して云々というのもGOの時と同様なんですけど、0:45頃からのフレーズがやたらと難しく、なんでかと思うほどすんなり弾けなかった。口惜しいので譜面化してみました。

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*)i=人差し指/m=中指/ch=小指
  i/m/chはクラシック・ギターの右手用の略記法。左指は数字を使うんだけど、タブ譜でそれをするとゴチャゴチャになるので、ちょっと変だけどこうしてみました。

 このわずか2小節足らずのOKテイクを作るため、何度弾き直したか分からない。それで集中力を使い果たしたせいか、これより後の部分はグダグダになった感がありますね。普段から弾き馴れていれば、とくに難しくはない運指かも知れないけど、レコーダーを回しながらその場で仕立て上げようとするから無理があるのか?

 アルペジオの音符12個で3オクターブ+3度を駆け上がるというフレーズ。これをスラスラ弾けるようになったら、たぶんいろいろ良い事がありそう(な気がする)ので、リックとして仕込んでおきたい。だから譜面に書き出しもしたんですが、しかしギターという楽器は音程を跳躍する効果が薄いからつまらないよね★

 仮に、この譜面をサックスで演奏するなら、最初の方はテナー・サックスの最低音域、最後の方はフラジオ音域になります(大抵のテナー・サックスの最低音は実音Abですけど)。
 テナー・サックスの低音域といったらばふん!と鳴るぶっとい音。そこから中域の滑らかなところを通って、フラジオのきーきーまで駆け上がる。その音色の変化幅は極めて大きなものです。しかしギターにはそれほどの変化は無くて、滑らかにスラスラつながってしまう。それがギターという楽器の特徴と言ってしまえばそれまでですが、メロディーを奏する楽器としては役不足ではなかろうか?

 ボーカルや管楽器なら1オクターブUPするだけでも、いかにも「高いところを使ってます☆」っていうアピールが出来るわけですよ。持って生まれた喉笛一つや、長さ10cmに満たないリード1枚きりで広い音域をカバーするのは無理があって、しかし無理があるからこそ、「声張り上げてます!」っていうケレンも表現出来るわけだ。
 ギターの場合は、低音用には太い弦、高音用には細い弦を使い分ける。合理的ですよね。合理的な分、音域の使い分けや跳躍によって生じる効果が薄いのではなかろうか?というよりギターは、やはりリード・パートを受け持つよりもコード弾きの伴奏に適してるのであって(4度チューニングの弦楽器はコードを押さえやすい。メロディを弾くのに適してるのはバイオリン族の5度チューニング)、だからギターで、わざわざ難しい思いをして広音域を使うフレーズ形の練習をするなんてのは無駄かもね。

ではなくて☆

 ギターでメロディーを弾く時は、なるたけポジション移動を多用する・弦の長さ方向の運動量を多く使うのが得策と、私個人的にはそう思ってます。単純素朴な、1弦琴を指一本で押さえる弾き方というのが基本にあって、実際は弦は6本・指は5本あるけど、それは1弦琴の機能を補助する程度のものである。ギターは指先で弾くものではなく、腕全体、あるいは肩関節の運動で弾くべきものである。肩関節の動きを支持するのは腰である。全ての運動の起点は腰である。楽器は全身の運動として奏されるべきものである云々。

 ともかく、上記の譜例は1弦琴の腕の動かし方を多弦上に展開してみるアイディアの一例なわけです。それで、こういうパターンを他に数種類仕込んでおいて、時々隠し味的にちょいちょいっと使って見せられたらカッコいいに違いない。しかしまあ、それがなかなか難しいって事ですね。


 ついでに書いておくと、数オクターブにまたがる広い幅の変化だけでなく、半音という狭い音程の変化も、ギターはあまり美味しくない。例えばジョニー・ホッジスの半音ベンドは、ただそれだけで一個のドラマである。否、一個の事件であるとかなんとか。そういうのと比べちゃうと、ギターのベンドはずいぶん大人しいというか、慎ましやかなものでございますというか、まあギターなんてしょせんギターだよなっていうか。ただダウン方向にズルズルずり下がっていく名演の実例はあって、

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↑こういうのを聴くと、ギターもそう捨てたものじゃないとは思っちゃいますけどね。


 それで、上記フレーズのOKテイクを作るのに疲れ果て、その後はグダグダ。なんか投げやりに弾き流す感じになったんですけど、投げやりならではの偶然の賜物といいますか、ちょっと面白いフレーズの生じた個所があるので、そこも譜面に書き出してみました。0:54頃からの1小節少々です。

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 擬似Whole Tone Scale的とでもいいますか。いや完全4度5度を含んでる音型なんだから全音音階じゃないですけど、フレット2つずつ等間隔でダウンしていくゼクエンツであるという点が全音音階的。これは「バカっぽい指先の運動」なのでもあって、そこがつまり投げやりな感じなわけですけど、フレーズとして成立してしまったので、これちょっと面白いぞと思うわけです。最後だけチェンジに対する帳尻を合わせるためダウン幅を半音にしてますけど、弾き始めを1拍遅らせれば、

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これでもOK。あるいは、

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最後まで全音間隔で押し切ってもOKだったな。「ジャズ研ジャズのお約束事」的なあれからすると色々アウトなノートが並んでますけど、フレーズとしては成立してる。少なくとも私の耳には、これはぜんぜんOKなものと聴こえてます。バッキングのコードがベッタリ鳴ってると衝突して痛い個所も生ずるかも知れませんが、スペースがある状況なら大丈夫。

 2nd.DとかU.S.T.とかModal Interchange等々の用語を以てアナライズして、このフレーズ内のノートに意味性(機能性)を与える事は可能。つまり、それほどアウトなものではないよと解釈する事も可能ですけど、音楽として、そういう云々は無意味なものです。そんなこんなをひとまとめに抱き込んで、「流れの中で」こういうものが生じ成立してるところが良い。いわば、

☆3秒ルール☆

みたいなものです(違うかも)。


 という事で、
| C-7 | Bb-7/Eb7 | Ab | G7 |
という4小節のチェンジをぐるぐる回すだけという作例を、前回のGreco GOと今回のとで、合わせて5分間ほど録音しました。自分的にはもういっぱいいっぱいやり尽くしたというか、もはや「ネタ切れ」な感じがしてますけど、実際のところはこのチェンジで可能な事のまだ100分の1も使えてないという現実がございます。つまり例えば、真に音楽的な奏者が100人いて、その銘々がこのチェンジに取り組めば100通りの相異なるプレーが産み出されるに違いない。

だから音楽というのは、本当に無尽蔵なものである。汲めども尽きぬ泉である。

すごいよね☆


作例その2

■リードはYAMAHA SG-1000

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■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションはフロント

■サイドがSC-7000
■PUポジションはセンター+リア

ベースは作例その1と同じ。

■ドラムは打ち込み。

■2011年4月12日+22日/6月17日+18日録音


 二つ目の作例は、これもGOの録音とお揃いにしてみました。テンポは遅めでリズムはラテン系。
 エアジンという曲が難しいのは、チェンジをぱらぱらトレースするだけの退屈な演奏になりがちなところで、だからむしろ、テンポを遅めにして丁寧に弾く事を心掛けたら良い結果が出るんじゃないかと考えこういう設定を試みたんですが、

こ れ は つ ま ら ん

という結果でございましたね。なんなんだよこの音ゴミは?バッキングを、小節アタマで几帳面に切るパターンにしたのが不味かったかも。こういうのはやっぱり半拍前に食い込ませて、グルーブを横へ横へと流すよう努めないとイカンのか?
 というような事よりも、丁寧にミスなくキチンと弾けてる的な音を鳴らしたいなら打ち込みで作れば良いのであって、わざわざリアルな楽器を奏する必要はない。(切り貼り編集を施すとはいえ)実際にギターを弾いて録音する作業では、キチンと丁寧でルール通り「以上のもの」を常に志向してないとダメだって事だ。まあこのお題は後日、再チャレンジいたします。


 ヤマハのSG-1000は別項で既に記事にした青ペンキ塗りたくられのジャンク品を再生させたものです。もとがもとだけに、この個体は改造ベース扱いというのが既定路線なんだけど、改造前に一度なるたけオリジナル状態近くに復元し、サンプル・サウンドも何通りか残しておくつもり。

 外観は、遠目に見る分には概ねOKなものだと思います。近くで見ると、ペンキを落とす時に削りすぎて木地の露出してしまった部分が多々あり、木地は露出してないがトップ・コートは落としてしまった部分も多く、トップ・コートの残ってる部分はヤマハの塗装特有の白濁が盛大に出てる。全体に、「もとジャンク」という出自は隠しようもないという有様です。

 PUは完調ですが、配線は、私はボディの中を電線が何往復もするレスポール式配線が嫌いだし、ハムをタップする必要もとくに感じないので、
 PU → トグルSW → Vol.ポット → アウトプット
という、ごくシンプルなものにしてあります。Toneポットはスイッチ無しのノーマルなもの。PUから出てるタップ用の細いリード線は撤去。コントロールは1V/1Tで、4つあるノブの内の2つはダミー。

 ヤマハのSGは音がキンキンというかカッチンカチンというか、ともかく硬い音のエレキだよね。基本、歪ませて使うためのものだと思います。普通ハンバッカーPUといったら、(クリーントーンでも)コンプかかったような音になってくれて、角を丸めて「もやかして」くれて、要するに「下手がバレにくくしてくれる」ものだと思うんですけど(少なくともGreco GOはそうだった)、ヤマハSGは、そういう親切設計のエレキじゃないようです。正直言って、これでエアジンを弾くのは辛かった。

 これを改造ベースとして用いるとして、しかし素性がそんな音だからどうしようかという気持ちも少々。アンプで鳴らさない木地の音が既に、キンキン硬いんですよねえ。しかしギターの音は、例えばペグを替えただけでもかなり変化したりするので、まあしばらくは様子見ですね。

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2011年06月30日

【お別れ録音】MXR M-173 CLASSIC 108 FUZZ

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 FUZZ FACE系のファズって、ほんと沢山種類があるよね。このMXRのはオリジナルに忠実な方のレプリカだけど、"BUFFER"スイッチという音ヤセ補正のためのオプションがあって、使い勝手はオリジナルよりも良い、というもの。
 これは基本、ギターもアンプも「お作法通り」に従って使う人のためのペダルだと思うので、ヤマハのストラト・コピーに、同じくヤマハのトランジスタ・アンプを組み合わせてる筆者にとっては、それほど旨味は無さそうな物件。とりあえずガーガー歪ませてみました。

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2011年06月24日

【お別れ録音】Tomson SPLENDOR SERIES 赤いムスタング

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 日本エレキ史上に輝く、ずいぶん安い金字塔。トムソンの通称”赤いムスタング”です。この製品には通常アルファベット+数字で表されるような、いわゆる”型番”がありません。通称”赤いムスタング”というのがあるきりなのは、
「ご存じ三亀松」
の類と似たようなものですね。唯一無二の存在に、肩書きなんざ要らねえぜ☆

註)赤ムスの発売開始は1983年。87年頃まで販売。
実はそれより以前、1978〜79年頃にMP-300という、仕様的には赤ムスとほぼ同じと思われる製品が販売されていたんだけど、それにはレーシング・ストライプが入ってない。ボディ・カラーも赤だけじゃない。ですので安エレキ愛好家の世界観にあっては、MP-300と赤ムスとは全くの別ものとして、厳密に区別されるべきであるとかなんとか。


 さて、このエレキのサンプル・サウンドとして相応しい題材は何であろうか?やっぱりYMCA?

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註その2)Village PeopleのY.M.C.A.がヒットしたのは1978年。西城秀樹の日本語カバー(YOUNG MAN)は1979年。

 あるいは『闘牛士』の類とか?

註その3)Charこと竹中尚人氏の歌謡曲デビューは1977年(『気絶するほど悩ましい』)。

 とはいうものの、こんな弾きづらいエレキでチャーの真似事をするなんてのは真っ平御免ですし、そもそも近頃の私はもう、お別れ録音の度に、そのエレキに相応しいネタを考えたりするのが億劫になってきてまして、赤ムスは弾きづらいうえに音的な特徴はとくに無く、見た目が面白いわけでもなく、それでも強いて「面白い」点を挙げるとするなら「存在感が面白い」というような存在で、だいたいトムソン・ブランドのエレキは楽器本体よりも広告の方が面白いのであって、音とかはべつにどーでもいい感じ。だから本音を言えば、赤ムスの録音なんて面倒だからやりたくないYO!

 しかしながら、録音しなきゃしないで後々後悔するに違いない(なんせ金字塔ですから)。それに、ふれったんを録音したのに赤ムスをスルーするって話しもないもので、だから今回は「赤ムスに相応しいもの」云々は度外視し私個人の都合を優先。自分的にちょっと手を付けておきたかった題材でお茶濁しです。

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2011年06月18日

【お別れ録音】Teisco MJ-3L

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後期型MJシリーズに載せられてるPUはこのタイプ↓

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とくに愛称は無し。人気も無し。しかし私個人的には、けっこう好きですこのPU。ツルンとした金属的な音で、アタックは早いんだけど、(クリーンでも)コンプ感がある。スライドに向いてる音じゃないかと思うのですね。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、
・リードの前半はF+C、後半はC+R

■バッキングはYAMAHA SR-700/PUポジションはC

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■2011年5月13日録音


F+CとC+R、ミックス・ポジションの組合せ方2通りという作例でした。テスコの回路は、ミックス・ポジションではハム接続になるものが多い。このMJもそうです。本当は、

・もう少しだけ歪ませて、
・少しだけディレイを掛けて、
・少しだけトーンを絞ると、

自分的にはベストな音になる(と思う)んですけど、今回はトランジスタ・アンプで鳴らした素のままの音で。

後期型MJ-2Lも同じPUですが(参考ページ)、音はかなり違うと思う。2Lもミックスでハム接続なんだけど、出力線に抵抗が入れてあるので、同じ回路ではないです。
それと、3Lはアルミ・ピックガードの上にPUが載ってるので、これの影響も大きいのかも知れません。

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2011年05月03日

【お別れ録音】ACE TONE MINI ACE

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1970年代中期の小型アンプの定番、エース・トーンのミニ・エース。

高さ・約45cm
幅 ・約30cm
奥行・約15cm
重量・約4.5kg

コントロールは1V/1T。スプリング・リバーブとトレモロ付き。トレモロのスピードは固定(早め)でデプスのみ可変。トレモロのツマミが電源ON/OFFスイッチを兼ねてます。

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W数は不明ですが、小音量バンドのリハや小規模ギグ程度なら一応「使えない事もない」程度の音量は出ます。


・サンプルその1

■ギターはYAMAHA SJ-500(改)。PUポジションはフロント。

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■L ch.のアンプはYAMAHA YTA-25
■R ch.のアンプはMINI ACE
■MINI ACEの設定はTONE=Full/REVERB=9時/TREMOLO=Full

■2011年4月8日録音


・サンプルその2

■ギターはYAMAHA SC-800。PUポジションはフロント。

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■L ch.のアンプはYAMAHA YTA-25
■R ch.のアンプはMINI ACE
■MINI ACEの設定はTONE=Full/REVERB=9時/TREMOLO=Off

■2011年4月9日録音


・サンプルその3

■ギターはGuyatone LG-880"MARROLY"。PUポジションはミックス。

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■L ch.のアンプはYAMAHA YTA-25
■R ch.のアンプはMINI ACE。電源ハムがちょっと目立ったため、DAWのEQで60Hz以下をカット。電源ハムだけをピンポイントで除去するフィルターを持ってないので、50Hz(東日本の周波数)よりも少し上からカットしてます。
■MINI ACEの設定はサンプルその1と同じ

■ベースはTeisco Phantom Bass。PUポジションはミックス。

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■プリアンプART DUAL MPを介して卓直
■DUAL MPの設定はInput/Outputの両方とも11時 High Z Inputを使用

■ドラムは打ち込み。ミックス段階でリバーブ(Room)を少し足してあります。

■2011年4月9日録音


 当コーナーでの定番アンプ・YAMAHA YTA-25とMini Aceに同じギターをつなぎ、リードとバッキングをそれぞれ交互に行うという作例3つでした。アンプ2台の録音条件をなるたけ同一にするため、収音マイクのセッティングは下図のようにしてみました。

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 つまり各トラックの音はAudix D1とMXL600のミックスです。普段D1だけで録ってる YTA-25の音も、MXL600を足してる分、だいぶ派手目な感じがしますけど、こっちの方が実際に耳で聴いた感じに近いかな。ただ、MXL600とアンプの距離が20cmだったのは近すぎだったかも。
 意外というか、エフェクター類を全く掛けてない完全クリーンなSJ-500とマロリーの音を録ったのは今回が初めてでした。


 ミニ・エースのトレモロは、設定をフルにしてるわりには掛かりが弱いです。経年劣化で不調が生じてるのかも知れません。もっとも私は、このアンプの新品時の音を知らないので、もしかしたら最初からこの程度の掛かり方である可能性もありますけど、昔のアンプのトレモロといったらグワングワンに掛かるのが一般的ですから、それにしてはこのミニ・エースの現状は弱いぞと思います。まあ、実用的にはこれくらいの深さで充分なんですけどね。

 ミニ・エースの音、小型のトランジスタ・アンプにしては中域が太い(と言えなくもない)のが特徴ですね。太いというか、ブーミーに膨らんでいるというか。若干クランチ気味(っていうか)な音でもあります。悪い音ではないんですけど、どのギターをつないでもこのアンプの音になってしまう点が、自分的にはイマイチでした。70年代初期の日本製エレキ(はんぱコピー期)のPUは出力低めで音細いのが多いから、そういうのと組み合わせるとちょうど良いバランスになるのかも。


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スピーカーはエース・トーン・ブランドのものが付いてます。

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2011年04月12日

【お別れ録音】YAMAHA YB-6

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 YAMAHA YB-6は1965年に発売された6弦ベース。ブランドはヤマハですが製造元はテスコ。仕様的にはTeisco TB-64と同等で、ボディのシェイプが違えてあるだけです。

 今回録音した個体はネックのロッドが死亡しており、トレモロ・ユニットもベース用ではなくギター用(TG-64)のもので代用した半ジャンク品です。それでも一応は演奏可能だったので、ごくシンプルな内容のサンプル・ファイルを作ってみました。
 YB-6とTB-64は弦長760mmのショート・スケールです(見た目はデカイですけど)。Fender Bass VIと同じです。だからテンションは緩いです。だからネックが少々アレでも、なんとか弾けてしまうんですね。


■ベース2パート+ギター2パート、それに打ち込みのドラムを加えた5パートです。

■YB-6はプリアンプART DUAL MPを介して卓直。DAWでEOはしてません。
■ベース・ラインを弾いてるパート(R.ch)のPUポジションはF+C。ノー・エフェクト。
■リードを弾いてるパート(L.ch/11小節目から)のPUポジションはC+R。
■リードにはDanelectro Cool Cat Vibeを掛けてます。
■ダノ・ヴァイブの設定はINTENSITY=3時/SPEED10時/MIX=11時半

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■ギターはGuyatone LG-880"MARROLY"
■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■ベースのオブリガート(L.ch)のPUポジションはR
■リード(R.ch)のPUポジションはF
■両パートともノー・エフェクト/クリーン・トーン

■2011年3月8日録音


 Peter Gunnでも始まるのかと思ったらオヤオヤなんだろう?……後半は西瓜男に転んでそそくさと終了!という作例でした。

 私はTeisco TB-64も所有していて(現在レストア中)、そちらは不具合のない個体ですので、テスコ6弦ベースをガッツリ使った作例は、また後日UPします。

 リードを弾いてる方のYB-6はトレモロ・ユニットも操作してます。このユニット、ベース用とギター用とでは弦を引っ掛ける溝の形が違うだけなので、ギター用をベースに載せても一応は使用可能なのでした。


 この録音を行ったのは前項GO-900と同じ3月8日なんだけど、ブログにUPするのは一ヶ月近く後になってしまった。やはりドラムを加えると、仕上がりが遅くなってしまいます。

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2011年03月19日

【お別れ録音】Greco GO-900

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フラット・トップ、パッシブ・サーキットのGO。各PUにミニ・スイッチが備えられており、
・フロントはノーマル・ハム←→2コイルをパラレル
・リアはノーマル・ハム←→2コイルを逆相
に切換可能。リアの逆相は蛇足機能であるが、フロントのパラレルはけっこう良い音だと思います。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、
・リードがFのノーマル(パラレルSW=OFF)
・バッキングはFのパラレルSW=ON
■ノー・エフェクト/クリーン・トーン

■2011年3月4日&8日録音


 4小節の循環的なパターンのバッキングにリードを付けただけの単純な作例ですが、今回は出来るだけ指癖フレーズを排除することを心掛けて弾いてみました。細かいフレーズ断片を紡いで時間を埋めていく、という作業の中で、普段なら指癖フレーズで「えいや」っと引き倒して済ませるような局面に、前段からの流れに対し最適と思われるノートを選び、自分の手の中にある型ではないフレーズ型をその場で作って弾く。
 全部で約2分30秒ある尺の中に、そういうやり方で作った部分が5個所くらいあって、自分的にはこれ、今まで録音した中では一番良い出来だと思っております。やっぱり、指癖フレーズを羅列するだけってのはダメですね。この録音は、自分の可能性を最大限に使い切った演奏の記録であり、今まで30年くらいギターを弾いてきた経験の集大成である、とさえ言える。こういうものを残せて本当に良かったと思う。

*)東日本大震災の渦中、福島の原発からプルトニウムが飛散する可能性もまだ否定しきれないという終末観があるため、いつになく自己評価が甘くなってます。今回だけは自賛全開☆

*)GOは、かなり弾きやすい方のエレキです。指癖フレーズではないものをその場で作りながら弾くというのも、ギターが弾きやすいからこそ出来る事であって、だからほんと、弾きやすさというのは大事な事だと思う。弾きにくい楽器に拘るのは人生の浪費である。

 フレーズを吟味しながら行った録音ですので、編集ポイントはいつもに増して多目。切り貼り作業を几帳面にするほど、音楽的な流れは結局失われてしまう。4小節のヴァース単位に行儀良く収まってるのは、ネタ帳としては良い出来だけれど、音楽としては滑稽なものです。ヴァースをまたいだ長い時間帯を作りたい時、私は「リズム的なトラップ」を多用しますけど、今回はノートの選択に関心の焦点があって、リズム(譜割の配分)にまでは神経が廻らなかったです。


作例その2

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、リードがRのノーマル(フェイズSW=OFF)
■エフェクトはELECTRO HARMONIX SMALL CLONEBOSS OD-2 TURBO Over Drive
■エフェクトの設定は
SMALL CLONE RATE=10時、DEPTH=ON
BOSS OD-2  TONE=10時、DRIVE=2時半、TURBO=OFF

■バッキングのPUポジションはFのノーマル(パラレルSW=OFF)
■エフェクトはBOSS FT-2 Dynamic Filter
■FT-2の設定は、
SENS=4時半、CUTOFF FREQ=11時半、Q=2時半、MODE=UP

■2011年3月5日録音


■まず、エフェクトのチョイスについて。
 和田アキラが出演したグレコのテレビCMの音を再現してみるというアイディアがまずあって、それは「フランジャー+歪み」の音。そこでまず、Big Jam SE-11 JAZZ FLANGERをつないで一通り録音してみたんだけど、やっぱりちょっと滑稽すぎたので「コーラス+歪み」に変更。目標の音とは違うけど、これはこれで充分にいかにもなダサ・フュージョンの音だから、まあいいかなと思う。
 バッキングにボスのタッチ・ワウを掛けたのは、雰囲気がシリアスになりすぎるのを避けるため(とでもいいますか)。FT-2 Dynamic Filterにしたのは、たまにはこれも使わねばというくらいの理由。効き過ぎない、というか効きが弱いのが長所でもあり短所でもあるFT-2 。こういう場面でちょこっと使うには良いものだと思います。

■エアジン-Airegin-について。
 私の弾くジャズはなんちゃってレベルのものだけど、それでもジャズだと自称する限り、エアジンくらいはサクっとこなせなくちゃいけないよね。実際は弾けてませんすみません。ですので私のジャズはなんちゃって以下ジャズって事でした。とりあえず、
「メジャー・コードへのケーデンスが3回連続する個所をゼクエンツにするのはイモ」
という事だけはよく分かった。ギターでそれをやっても面白い要素がビタイチございません。


 少し前にYAMAHA SF-500を弾いていて、それがまあ、あんまり良くなかったんで、24フレットあるエレキに対しては少し否定的になっていた私ですが、GOを弾いてみて少し見直しました。SF-500はマホネックなのにボルトオン、それで24F。無理がありますわね。

 スルー・ネックのエレキを弾いたのはこれが初めてです。スルー・ネックのベースと同じで、サスティン部分が膨らむのには感心した。セミアコもサスティンが膨らみますけど、
・セミアコはアタックが早くサスティンは短い
・GOはアタックが丸くサスティンは長い
という違いがある。クリーンなのにコンプ掛けたような音ですね。PUがハムだという事もあり、下手がバレにくい楽器だと思います。そういう意味でも弾きやすい。

当ブログでは今回のも含め、全部で3本のグレコを録音しましたが、わりとどれも好印象です。

M700 ミラージュ
グレコ印のソリアコ

フジゲン製品ってやっぱり良いのかな?ファンになってしまいそうだ。

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【お別れ録音】VICTOR SG-18

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 日本ビクターが1965年に発売したSG-18。
まさにエレキ・ギターのダイゴ味。それは優れたマイクが味あわせてくれる魅力です。ビクター・エレキ・ギターの抜けるようなクリアーな音色、素晴らしい音の秘密は、音の世界のNO.1、ビクターの音響技術から生まれた、超高性能マイクにあるのです。
等々の煽り文と共に世に送り出されたアレ・エレキ。製造元はマツモクで、同時期のコロムビア・ブランドのエレキと同程度の品質。これのサンプル・サウンドは当然、

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↑この人をネタ元とすべきであるという事は、充分に認識しております。充分に認識してはおりますけど、自分的にはどうも、やっぱり気分じゃないなあっていう★

 今回の個体はネックが順ぞり気味で、あんまり弾きやすい方ではなかった。それと、アームが欠品でトレモロが使えない。まあそのうち、エレキ歌謡的なものをきっちり作ってみたい気分になるかも知れないし、そうなったらその時に、別のエレキを使って録音すればOKだと思う。今回は全然別の題材、前々から作っておかなきゃと思っていたものなんだけど、

左手は人差し指1本だけで弾くギター

というのを録音してみました。弦を押さえる方の手=左手は、リードもバッキングも人差し指1本しか使ってませんよ、という作例です。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、リードがC。バッキングはF+R。
■ノー・エフェクト/クリーン・トーン

■2011年3月4日録音


 バッキングのコードは以下の6種類です。6本ある弦のうち、1個所しか押さえない(2番と4番)、あるいは3〜4本の弦をセーハする(1番、3番、6番)、さらには、どこも押さえない(5番)というコードだけ。

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○とか△の意味は、

×=鳴らさない方がよい、ミュートするべき音
△=状況によっては使用を制限するべき音
=いわゆるコード・ルート

って事なんだけど、初心者の人はとくに気にしなくてもOK(とはいえ、×だけは鳴らさない方が良いです)。コードネームとかも知らなくてOK(中級者以上なら書かなくても分かるだろうし)。コード進行は下記の表の通りです。

*)私の演奏ではベース・ライン的な動きを加えるために、上記コード表の●ポチを打った場所以外も押さえてますが、それも全て人差し指だけで行ってます。

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 もちろん自分的には、指を3本4本と使ってコードを押さえる方がずっと楽なんですけど、ここではあえて、最もシンプルな形でどれほどの事が出来るかを示してみました。

*)コード・フォームがシンプルだからといって、それが必ずしも押さえやすい形であるとは限りません。

 なぜこういう事をしてみたかというと、21世紀になった現在も、初心者用のギター教則本では最も基本的なコード、一番最初に憶えるべき形として、

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 ↑これが載ってるみたいなんですが、「いまだにこれかよ★」みたいな驚きがあったものですから。これを最初に練習するってのは絶対におかしいと思うのです。
・けして押さえやすい形ではないし、
・4本の指を均等に使うという点では訓練になるのかも知れないけど、
・それはつまり「効率の悪い形」だという事なのでもあり、
・なによりも、コードの響きにギターならではの良さが生かされない形である。
 私はこのが大嫌いだ。当ブログには現状、100個近い音ファイルがUPされてますが(たぶんそれくらいはあると思う……正確には分かりません)、このを使ったものは一つもない(はず……一つくらいはあるかも。2弦を押さえないC maj7なら多用してると思う)。
 指板を指一本でペタっと押さえるだけで、上記コード表の1番や2番のような豊かで美しいサウンドが生まれるのがギターという楽器の美点なのに、初心者が何も知らないのをいい事に、わざわざみたいな、押さえにくい上に響きも良くないコードの習得を強要するなんてイヤガラセとしか思えない。それで次に出てくるのが、

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 最悪ですよね。まあ一旦コツを掴んでしまえば、実はそれほど難しくはないのがですけれど、やはりこれ、初心者にとっては「壁」である。まともな神経の持ち主であれば、ちょいと軽い気持ちで始めたお遊び(ギター)で「壁」にぶち当たれば、すぐに引き返すのが道理で、しかしこの「壁」をものともせず、困難の克服に血道を上げる練習バカ的人種というのも少なからずいるのも世の常で、その結果どういう事になるかというと、世間一般の評として、
「ギタリストには音楽的センスが著しくアレな仁が多い、とくにフュージョン(死語)とかピロ系など、テクニック重視な方面は絶望的である。」
 なんでギタリストはイモばかりなのかといえば、それはこうした初期段階での「壁」による選別の結果であると、そう考えれば納得です。

*)なお、この「Fコード問題」に関しては私の文章なんぞよりずっと説得力がある(かも知れない)名文が、既にWeb上にありますのでそちらへのリンクを貼っておきます(直リンではなくGoogleにしておきます一応)。

*)を使うのが良くない、と言ってるのではなく、これが最も基本的な形であるという扱いになってるのがおかしいと言ってるのです。どのみち、ロー・ポジションでのCはこれを使うのだから、初心者もいずれは憶えなければいけない形です。それと、エレキとアコギではコードの鳴り方が異なり、アコギでならこのCも、けっこう良い響きがすると思います。

 ギターを良い音で鳴らす、ギターという道具(物体)から美しいサウンドを引きだすために必要なのは、指をへんな形に折り曲げて、必要でもない握力を鍛え、楽器をギュウギュウ押さえつける事ではなく、指板上の●ポチ(押さえる場所)の配置の如何によってサウンドが良くもなれば悪くもなるという、パズル・ゲームの面白さを理解する事(そして、そのパズルを遊ぶための自分なりのルールを見つける事)なのであるから、いわゆる初心者用にして最も基本的とされるを憶えたりするのは時間の無駄である。初めてギターを触る人は、左手は極力シンプルにしておいて、右手の練習に注力した方がよい。最初の段階で最も重要なのは「リズムを崩さない」という習慣を身に付ける事。左手で色々な事をし始めるのは、ギターを抱えるという姿勢・行為に体全体が馴れた後でぜんぜんOKだと思うのです。

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初心者用としてのを否定する、もう一つの理由;

 宮崎駿監督のアニメ映画『魔女の宅急便』が公開されたのは1989年。荒井由実の「ルージュの伝言」と「やさしさに包まれたなら」が主題歌として用いられました。2011年現在の20歳前後の世代が小学生になった頃(1996年前後)とは、つまり『魔女の宅急便』が公開されて6〜7年目の頃で、その時既に、この作品はアニメ映画の大スタンダードという位置付けを得ていた。主題歌も然り。ところで、「やさしさに包まれたなら」の冒頭部分のコード進行は
 I → II7
で、これはいわゆるD.エリントンのAトレイン・チェンジであり、A.C.ジョビンのイパネマでもある(上記コード表でこれに一番似た響きが得られるのは1番→4番という組合せですけれど、全く同じにはなりません。「やさしさに……」を全部弾くには、指を3本使う形が必要です)。

 現在のギター初心者が子供の頃に聴き馴染んだサウンドとはこういったものであって、古賀メロディーやテケテケ、四畳半フォーク等に感化されてギターを始めた我々はげおやじ世代とは土台が違うと言わざるを得ない。そういった現在の初心者に、おやじ世代の常識であるの習得を押しつけてよいものであろうか?それはむしろ、失敬でさえあるのではなかろうか?ギター初心者を対象とした教育の現場におられる諸氏は以上の点を鑑み、教育用メソッドの早急なる改革に努められたし。

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ついでだから無駄書きを続けちゃいますけど;

 楽器には大まかに分けても弦楽器/管楽器/打楽器/鍵盤楽器など色々な種類があり、弦楽器というカテゴリ一つをとっても、弦を弾くもの/弓で擦るもの/棒で叩くもの等々に細分化される。とにかく、やたらと沢山の種類があるものです。なんでそんなに沢山かというと、どんな楽器にも、それぞれ他の楽器と比べた場合に長所・短所がある、というのが理由の一つ。では、ギターという楽器の長所は何か?ざっくり言ってしまうと、

 かんたんな楽器だよ☆

という事ですね。演奏技術を習得するのが容易なうえに、値段が安く、室内に置いてさほど邪魔にならず、持ち運ぶのもまあまあ容易な大きさ。バイオリンや管楽器よりかは丈夫で、音量は大きすぎず、エレキなら電力で調節可能。万事お手軽な楽器なわけです。すごく普及するわけだよね。ギターは大衆的楽器の王様である。あるいは女王である。もちろん「鍵盤ならスラスラ弾けるけどギターにはどうも歯が立たない」という人も少数ながらいるけれど、たいていの人にとってギターとは、少なくとも歌の伴奏のためにコードを掻き鳴らすという使い方なら、わりとすぐにマスター出来る(確率の高い)楽器である。ギターは簡単な楽器。それがギターの最大の美点
 ですから、ギター初心者がはじめに憶えるべき事も、とにかく簡単に、出来るだけ簡単にと心掛けるのが理に叶ってるのではないでしょうか?押さえにくいコードの形で練習を始めるなんて、ホント無駄な事だと思います。


人差し指一本でリード(メロディー)を弾く件;

 この録音はリード・パートも人差し指一本で弾いてますけど、メロディーを弾くという事に関しては2本以上、出来れば3本以上を使う方がぜんぜん楽。とくに、アドリブ的なアプローチで演奏する場合、
メロディーの一本指奏法は難しいですよ
 一本指では細かい譜割や早いフレーズが難しい、という事ではなく(それは馴れの問題で、日頃から一本指奏法の練習をしていれば、相当速いフレーズも一本指で弾けるようになります)、
・スペースをたっぷり使った大きな譜割
・シンプルな音遣い
・要するにスカスカ状態
にならざるを得ないような技術的制限を設けたうえで、音楽的な意味内容のある演奏をするが難しいという事です。メロディーの一本指奏法は音楽的なチャレンジであり、訓練のための方法です。

 実はこの一本指メロディー奏法、パット・メセニーがやってる(とインタビューで語ってた)事の物まねです。だから既知だよという人も多いのでは?メセニー氏はスランプ気味になった時に、自分をリセットするために行うんだというような事を語っていたと思うんだけど、詳細は忘れました。ともかくこれは良いアイディアなので、私も時々行ってます。あんまりやりすぎると先述した通り、一本指でもけっこう自由自在に弾けるようになってしまい、そうなっては意味がないのでホドホドに。W.モンゴメリーの(右手の)親指一本奏法も、これと似た発想の産物であるとも言われてます。技術に制限を掛ける事で音楽が引き出される、という発見。

 メロディーを弾くなら4本指全てを使う方がはるかに楽であるし、ギター弾きとは基本、両手の指を自由自在に動かせるように自分を訓練してしまう人種なのでもあるけれど、とくにアドリブ的なアプローチで演奏する場合、指を自在に動かせるという事は往々にして、音楽の演奏ではなく、楽器の上で指をパタパタ動かして面白がってるだけの、結局のところは「指グセ」で時間潰しをしてるだけの、要するに音ゴミの垂れ流し状態に陥りやすい。テクニック重視、というよりテクニック依存の傾向の強い奏者の演奏には、そうなってしまい易い危険性が常に含まれている。

自由自在に弾けると音ゴミになる、のではなくて、「弾けている」という意識が奏者の耳を鈍感にしてしまうのです。

 一本指で不器用に並べたスカスカの音群であっても、音楽として成立してなくてはいけない。それが無理でも少なくとも、奏者の想念内にある音楽像のスケッチ、荒削りな骨組みや走り書きの設計図的なものが表現出来てなくてはいけない。もし私にそれが出来ないのだとしたら、私の中に音楽はないのが明らかで、その場合は根本的な自己改造が必要となります。一本指で弾いたラインがイモならば、そのミットウモナサを粉飾しようと細かい音符で埋め尽くしても、かえってイモが増量されるだけ。メロディーの一本指奏法は、自分の音楽性を測るのに格好の題材です。


 一本指奏法の作例はもう一つあります。こちらは、いわゆるロックンロール的な王道パターンで、リードはスライド・バーを使ってます。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、リードがR。バッキングはF。
■両パートにPOSのディストーションを掛けてます。設定は、
リード;Tone=3時、Dist=12時
バック;Tone=12時、Dist=12時

■2011年3月4日録音


 私はスライド・バーを薬指に嵌めます。ですからこのリード・パートは人差し指ではなく薬指一本奏法ですなんていう細かい話しはどうでもいいですわな。指一本である事に違いはない。

 バッキングは下図の形を用いてます。本式のロックンロールはこれじゃないんですけど、今回は指一本にこだわってみたもので。1番から2番に移る時等に、●ポチ以外の場所も色々押さえて軽く味付けしてます。そういうのは演奏者個々人の好みに合わせ、好きなように作り替えればOK。

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 上図3パターンを下図の順番に並べるとロックンロール☆

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 POSのディストーションは、モッサリモーモーな音が基本キャラな歪みだと思うんですけど、今回のは河原で小石がガラガラ転がってるような、どこか壊れてるんじゃないかというような音になってますね。ギターとの相性でそうなるのであろうか?これはこれで良い音だとは思うんですけど、本当にどこか壊れてるのかも知れぬ。


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 このエレキのネックは固定式ロッドの入ってるスチール・レインフォースドで、反り具合の細かな調整は出来ません。ネックエンドには小さなナットの頭が出てるので、もしかしたら調整可能なのかも知れませんが、私には回す事が出来ませんでした。

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2011年03月18日

【お別れ録音】MASF Pedals PARANOID & BOSS PN-2 Tremolo/Pan

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 前項のexperience Fuzzはジミヘンで、こちらのMASF Pedals PARANOIDはブラックサバス。こういう成りきり系のエフェクターというのも、ずいぶん需要が細分化してるんですねえっていう。サバスじゃあんまり売れまいよと思うんですけど、ジミヘンよりかは競合他社が少ない分、メーカーにとっては美味しいのかも。高額なブティック・ペダルとは「もともと数多く売れるものではない」という前提があって、こういう、ターゲットがピンポイント過ぎる商品も世に送り出されてくる。アニメのフィギア等も高いのは数万円するんだし、まあ「趣味の世界」というのは、どこも似たようなものですね。

 ツマミの名前が謎系ですけど、販売サイトの宣伝文によると、
アクセント操作のためのコントローラー、PIGをMAXにセットしておくと、ヘヴィー・ロックに最適な、古典的SABBATHサウンドが得られます。ツマミを絞ることでその芯のあるサウンドが崩れ、それに伴い歪み量にも変化があります。3つのモードを切り替えるトグルスイッチが搭載されてます。
との事。

 BOSS PN-2 Tremolo/Panは珍品で稀少品なわりに、それほどプレミアも付いてない、つまりあんまり人気なさげな製品ですが、ペダルのトレモロの中では「これが一番良い」という人も少数ながらいるようです。今回の作例ではステレオ・パンの効果に着目してみました。

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■リード・パートはYAMAHA SR-700
■アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、
前半;FでTone=0
後半;RでTone=10
■歪みはPARANOID
■歪みの設定は、トグルSW=UP、PIG=1時半

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■バッキングはYAMAHA SC-800
■アンプを使わず卓直
■Gtr.→BOSS PN-2→ART DUAL MPという接続順
■PUポジションはC
■設定は前半と後半(1:05頃〜)とで違えてあり、
前半;
Mode=Panのトライアングル、Rate=9時、Depth=Full

後半;
Mode=Panのトライアングル、Rate=12時、Depth=3時半
それにDanelectro Cool Cat Vibeを追加
接続順はダノ→ボス
設定はINTENSITY=2時半/SPEED=2時/MIX=10時

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■ベースはTeisco Phantom Bass
■アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションはR
この録音の再利用です。

■ドラムは打ち込みです。

■2011年2月4日録音


 PARANOIDは、音が太いというより、録音物としての空間定位が下方(地面に近く)になる(ような気がする)という点が、サバスっぽいと言えるのかも(よく知りませんが)。

 3段切換トグルSWに関しては、何がどう変化してるのか、私にはよく分かりませんでした。

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 トレモロ・パンは楽しいよね☆

 私の宅録環境ではアンプ2台を使えないので(というか、そのセッティングをするのが面倒)卓直で済ませてしまい、アンプで鳴らすのとはかなり異なる音になってしまったのは残念ですが、これはこれで充分オッケーなサウンドだと思います。とくにダノVibeを足した方の音は良い。

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 しかし、このバッキングに組み合わせるべきなのは前項のジミヘン・ファズですよねどう考えても。今回の作例はその点で大失敗だったかも★という気はします。

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 テスコのファントム・ベースにトレモロを掛けたバッキングという組合せは全部で5パターン録音した事になるんですけど、結局どれもイマイチでした。
 最初に録音した時が予想外の好印象で(期待値が低かった分、逆対比効果が大きかった)、作り込めばもうちょっと良くなるかと思って粘ってみたんですけど、ダメなものはダメ。やっぱり自分的に、こういうのは体質じゃないのかな。このパターンで録音するのは、今回で〆にします。一応、ここまでのものを↓にまとめ。

1. 2010年8月10日録音
ギターはヤマハのストラトコピーで、歪みはPRESCRIPTION OUTBOX

2. 2010年10月29日録音
ギターはフレッシャーのムスタングもどきで、歪みはMaxon D&S II

3. 2011年2月4日録音
ギターはヤマハのストラトコピーで、歪みはPRESCRIPTION ELECTRONICS experience Fuzz

4. 上に同じ。歪みの設定違い。

5. 2011年2月4日録音
このページのものですけど、一応一緒に並べておきます。

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【お別れ録音】PRESCRIPTION ELECTRONICS experience Fuzz & electro-harmonix Pulsar

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 ジミヘンそっくりになるためのグッズは無数に発売されていて、PRESCRIPTION ELECTRONICSのexperience Fuzzも、そういったものの一つ。ツマミが4つにモード・スイッチが2つの多機能型。オクターブ・ファズとしても使えます。

 エレハモのPulsarも多機能型のトレモロで、Waveフォームを連続可変で設定出来るのが特徴。

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2011年02月14日

【お別れ録音】YAMAHA SC-800

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 YAMAHAのSCシリーズは、いわゆるヤマハ黄金期(おおよそ1975〜85年)を代表する不人気機種。ストラトキャスターをフェイクしたもので、主な特徴(ストラトとの違い)は、
・トレモロ無しのハード・テール。
・PUはバー・ポールピースのシングル。
・PUセレクタ・スイッチは各PU個々にON/OFF可能で逆相も可能。いわゆるジェフ・ベック配線。
となっております。ネックはローズorエボニー指板メイプルのボルト・オン(最上位機種のSC-1200はスルー・ネック)。ボディ材はアルダー。

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posted by ushigomepan at 12:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 手放す機材の、お別れ記念録音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする