2014年08月23日

【お別れ録音】Teisco SS-4L その2

95a.jpg

 2013年8月にエレキで弾くバッハをUPしたTeisco SS-4Lの「作例その2」です。その3以降はありません。前のと今度のとの2つきりです。

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■リード/バッキングともにSS-4L
■アンプはYAMAHA YTA-25、収音マイクはAUDIX D1、マイクプリはMindPrint AN/DI

■バッキングのPUポジションは1+2、リズム/ソロSWはソロ。
(PUポジションはネック側が1,ブリッジ側が4)
■ギター・アンプのトレモロを使用。INTENSITY=6、SPEED=3
■DAW上でリバーブを掛けてます。設定は以下の通り;
95b.jpg

■リードの1st verse、PUポジションは1+2、リズム/ソロSWはソロ。
BOSS DM-2を使用。設定は;

REPEATRATEECHOINTENSITY
8時半9時9時半

■リードの2nd verse、PUポジションは1+4、リズム/ソロSWはソロ。
BOSS CS-1を使用。設定は;

MODESUSTAIN
Normal2時

■DAW上でリバーブを掛けてます。設定は以下の通り;
95c.jpg

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■ベースはYAMAHA BB-1200(フレットレス改)。V/Tともにフル。
ART DUAL MPFocusrite Twin Trakで卓直。FocusriteはA/Dコンバータとしてのみ使用。ART MPの設定は;

INPUTOUTPUT 
3時3時High Z Inputを使用

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■オルガンはNATIVE INSTRUMENTS B4
■DAW上でリバーブを掛けてます。設定は以下の通り;
95d.jpg

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■ハイハットはPearl
■収音マイクはMXL R144(赤丸なしの方)
■シンバルのやや上方、シンバルセンター軸から約25cmにセット。
■マイクプリはFocusrite Twin Trak。Imped.=620。EQ/コンプともにoff。

■ライドシンバルはZildjian ZBT
■また、Pearl CX-300をクラッシュとして使用。
■収音マイクはMXL 600
■シンバルのほぼ中央、上方20cmにセット。
■マイクプリはFocusrite Twin Trak。設定は以下の通り;

INPUTEQ
Imped.=センターFreq=9時Comp=Off
Deep=On

■シンバル以外のドラム・パーツはSampletankの"Brush Dry"を使用。

■キックを除くドラムセット全体にDAW上でリバーブを掛けてます。設定は以下の通り;
95e.jpg

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■録音期間;
SS-4L;2013年6月10〜11日
ベース;2013年10月1日
シンバル;2014年8月16日

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 今回の作例、Teisco SS-4Lの録音は以前にUPしたエレキで弾くバッハと同じ2013年の6月に済ませてました。ベースを録ったのは10月。しかし、残りのパート(ドラムとオルガン)を仕上げたのは2014年8月。1年以上放置してたですね。。
 実は今回の曲以外にも、2013年の夏前にギター・パートだけ録音し、しかしその後に放置状態になってしまった作りかけはまだ数曲分あるのですが、手放さないギターの録音もしとかなきゃとかマイクプリ2機種の比較をしてみようとか唱法改造をしてみましたその1その2とか英語の歌も歌ってみましょうとかギター本体ではなくエフェクターのお別れ録音もしなくちゃのその1その2とかとかの、つまり(50年も昔の低品質エレキのサンプル・サウンドなんぞを作るよりも)自分にとってはずっと有意義で面白い課題の方を、この1年間は優先させてしまってました。

 テスコ類は楽器としての品質が低く弾きづらいから、それらを使った録音の仕上がり具合は概して低調である。「どうせテスコだから」と思うと、作りかけを仕上げたいという気持ちも萎える。

・では、(きちんと整備されたヤマハ等の)ちゃんとしたギターを使えば、ちゃんとした録音物が出来るのであろうか?
・いや、「のであろうか?」とかじゃなく、出来なくてはならない
・ちゃんとした楽器を使ってもちゃんとしたのを作れないなら、自分はもうギターなんて止めるべきだ。

というようなプレッシャーのある方が、作業しようという気になるし、やってて楽しいです実際のところ。それでこの1年は「ちゃんとしたギター」を用いた方の作例の割合を増やし、結果的には一応それなりの成果を残せたから、じゃあ気を取り直して放置組の方の作業も再開しましょうか。それで取りあえず一つ完成させたのが今回の作例です。

95f.jpg

↑Teisco SS-4Lの指板の拡大画像。これがいわゆる通称テスコの針金フレットです。
こんな楽器ではやはり、(普通の意味での)まともな演奏なんてのは無理かなとは思います。

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 今回の曲は私の自作ですが、1990年代のいつ頃だったかに前半部分だけ作り、しかしそこから先が進まず未だに完成してないものです。だから今回の後半部分(というかAABA形式のBセクション)は、録音物としての体裁を取り繕うための、今回限りの仮設部分みたいなものです。まあ、失敗作という事で没にしたってかまわないような曲なのだけど、形を与えて残せるならその方が良いには違いない。だったら、どうせまともな演奏は出来ないテスコ類の「お別れ録音」の題材にしよう。そのためには楽曲としての形式を整える必要があるから、作れてないBセクションには今回限りの、テキトーな埋め草を接ぎ木したのです。

95g.jpg

 その「テキトーな埋め草的で接ぎ木的なBセクション」には、John Coltrane Giant Stepsのコード進行を取り入れてます。"Giant Steps"は「フェイザー比較シリーズ」でも弾く事にしてる、自分にとっての練習課題みたいな曲だから、それの部分要素を自作曲に応用してみたわけです。テキトーな埋め草だから中身は何でもOK。だから今回は、たまたまその時に関心があったものを放り込んでみたのですね。
 既存曲のコード・チェンジを丸ごと(あるいは部分的に)用いて自分の曲を作るというのは、まあJazz屋ならわりと誰でもやる事ですけど、それを"Giant Steps"のチェンジでするのは、自分でも少々予想外の事でした。ちょっと美味しい偶然でしたね。
(ただ、長3度へ転調するのがトレーン・チェンジなのだとしたら、私のは長3度への転調を用いてるから方向が逆。ただ、"Giant Steps"の後半は長3度への転調です。)

 YAMAHA SG-1000のお別れ録音でGiant Stepsを弾いた記事の中で、「自分は"Giant Steps"という曲に対して実はあまり興味ないし練習とかも全然してない」というような事を書きましたけど、実は1年前に軽い練習的な事はしてたわけです。SG-1000の記事を書いた時に、それをすっかり忘れてました()
まあ、忘れてたくらいだからやはり"Giant Steps"にはあまり興味ないのかもですが。
というか今回の自作曲の事も忘れてたわけで()、それは流石にいかがなものかと思いますが、もともとが不出来な曲なうえに、「体裁のために埋め草をどーの」という作戦(というか意識の持ちよう)も投げやり過ぎだったかもです。ただ、一旦こういう形でともかくも録音物として仕上げてみると、この曲のBセクションを完成させられないならいっその事、録音する度にBセクションを新しく作り直すのでも良いのかもとも思えてきました。つまり、その時どきで自分の関心のある事を試してみる実験場として利用するわけです。いつまでたっても未完成だけど、何度も録音して、しかも録音する度に部分的に異なる。そういうスタイルの曲があっても良い。日にちの離れたロンドーみたいなもの、と言えなくもない。

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 YAMAHA BB-1200を録音したのは2013年10月ですから、バズが大量発生してた時の音です。生音ではかなりバズってるんですけど、電気を通した音、それをバンド編成に混ぜてしまえば、それほど目立たないようにも思われます。とは言えその後、BB-1200の指板は整形し直しましたけど。

 Pearl CX-300という、私の持ってる安シンバルの中でも一番の駄品を今回試しに少しだけ使ってみたのですが、これは本気でダメな品物だったです。いやもちろん本気でダメな音が欲しい時には活躍してくれる事でしょう。今回のような普通のバンド編成では使えないです。

 ソフト音源NATIVE INSTRUMENTS B4は、DAW内だけで処理すると他のパートとの距離感が良くないかもだから一旦スピーカーを通してそれをマイクで拾って、という作業をYAMAHA SG-2Cの作例で行いましたけど、今回は省略です。あと、スネア(ブラシ)も今回はKORG WAVEDRUMは使わず打ち込みで済ませました。

posted by ushigomepan at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 手放す機材の、お別れ記念録音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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