2013年10月29日

バッハのDAS WOHLTEMPERIERTE KLAVIER 1 No.5を2種類の音律で

 1990年代の頃に私が作ったクラシック曲のMIDIデータ、今までに数曲をUPしましたが、
DAS WOHLTEMPERIERTE KLAVIER 1 No.8/No.23
Beethoven/Piano Sonata No.8 Op.13 "Pathetique"
Beethoven/String Qurtet No.6 Op.18/6
古いHDを整理してたら更にもう一曲、J.S.Bach DAS WOHLTEMPERIERTE KLAVIER 1 No.5を”発掘”できたので追加UPします。それで、似たようなものをただ増やすのもつまらないので今回は、一つのデータを二通りの音律で鳴らしてみました。

・二つあるうちの上段(ファイル名/WTK5even.mp3)は平均律
・下段(ファイル名/WTK5wohl.mp3)は、アカイのプリセット、Werckmeister

 音源はAKAI CD3000XL で、パッチはEAST COLLEXION CD-ROM SERIES "PIANO"のSTEINWAY/31.5MB。ベートーベンの”パセティーク”と同じ設定です。

WT504.jpg

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 ところでこのMIDIデータは、テンポ変化やベロシティの大小を細かく作り込んであるから一応完成品なんだろうけど、これを実際に鳴らしたサウンド・ファイルは残ってない。となるとこれは(当時の自分の意識としては)未完成品だったのかも知れない。

よく憶えてないのですよ。というかこのデータを作った事自体を忘れてたくらいなので。

 なのでこのデータはDAS WOHLTEMPERIERTE KLAVIER 1 No.8/No.23と同じくエレピの音で鳴らすのを想定して作ったのか、それともパセティークのようなピアノ音色用なのかも分からない。でもたぶんDAS WOHLTEMPERIERTE KLAVIERなんだからNo.8/No.23の仲間で、つまりエレピ音色用なんだと思う。しかし当時使ってたエレピ用音源(YAMAHA TX802 & TG77)はもう手元に無い。
evp73をこのデータで鳴らすとしたらベロシティを大幅に作り直す必要があり、しかしそれはしたくない。
・となるとアカイで鳴らすしかない。
・新たにエレピのサンプラーCDを買うという選択肢はない。evp73を持ってるのですから。
・ヴェルクマイスターという18世紀の音律を用いるのだから18世紀の楽器、つまりチェンバロ等の音色で鳴らしても良いのだけど、音律の違いなどという微妙な比較のための作例には、自分にとって聴き馴染みのない音色を使うべきではない。
・じゃあまあやっぱり無難に、EAST COLLEXIONのパッチにしときましょう。その代わりというか、これをPSP VintageWarmerと組み合わせる用法もついでに試しておきましょう。

 私はAKAI CD3000XLの音は好きだけど、それでもこれの生ピアノの音を無加工で用いるのは無理だと感じる。それでパセティークの時は"Magneto"を通しましたが、今回はそれに加えPSPでも軽く歪ませ、更にリバーブを二重に掛けました。けっこう加工度は高めです。設定は以下の通り。

WT504b.jpg

WT504c.jpg

WT504d.jpg

WT504e.jpg

CD3000XLのデジタル・アウトからDAWへ直結。その後の加工も全てデジタル内です。

 リバーブについては、足の長い"Chamber"のプリ・ディレイを10.9と多少長めにして、休拍がある個所ではリバーブが分離して(少し遅れて)聴こえるようにしてます。音律の差異がリバーブ成分にも反映されてるなら、この設定の方がその違いが現れやすくなるかと思って。
 手前側リバーブ"Room"の低域はEQでかなり削り、"Chamber"はそれほどでもないのは逆だろという気もしますが、本当は"Chamber"の低域も切ってしまいたい。ともかく今回はこういう設定で。

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さてもう一度mp3プレーヤーを貼っておきます。上が平均律、下がヴェルクマイスター。

 どうでしょうか?ぱっと聴いた感じ、私には区別が付きません。しかし、この2つの音ファイルを同時に再生すると全体に「うなり」が発生するので、ほぼ全ての音の高さが微妙に異なってる事が確認出来ます。

アカイのプリセット"Werckmeister"の設定値は以下の通りです。+/-の値はセント。

CC#DD#EFF#GG#AA#B
0-08-03-03-070-09-01-06-06-01-09

DAS WOHLTEMPERIERTE KLAVIER No.5のキーはD Major。主な転調先は、
・属調 A Major
・下属調 G Major
・下属平行調 E minor

主要な和音の協和度を一覧にしてみます。相対的な関係が分かりやすいよう、各根音をゼロと見なして、そこからの3度/5度の(平均律からのズレを)示します。
(本当は和音だけでなくスケールに対しても同様の譜面を作るべきかもですが、面倒なので省略。)

WT504f.jpg

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 それで、ぱっと聴いた感じでは私には、どちらがどれと区別できないのですが、この約3分間の曲の一番最後に鳴らされる終結和音のバスD2

WT504g.jpg

これが私にとって聴き分けのための指標になってくれてます。D2とはギターの6弦をドロップDにした時の開放弦、あるいはベースの2弦の開放弦の音です。そこで、自分がギターあるいはベースでこの曲のバス・パート担当として演奏に参加してるつもりで聴いてみる。すると、その最後のD2が鳴った瞬間、
「あ、いけね」
と感じて左手をペグに伸ばしたくなる。サスティンが伸びてる間に(悪あがきだろうけど)チューニングを直したくなる……と感じる方が平均律です。

 まあライブならそういうのはよくある事ですよね。最後の音をドーンと鳴らしたらチューニングがズレてて「おっとっと」、みたいな。

 つまり私には、長三度がズレてるのではなく、根音の方が外れてると感じる。それは「そういう方向に偏った聴き方をしてる」という事でもあるのだけど、ともかく音律が異なればそういう違いも生じる、というのは確認でき、だからまあこういう、音律の違いなどという重箱の隅をつつくような鬱陶しい聴き比べものにも一応は、作ってみただけの甲斐はあったかなと満足出来ております。

posted by ushigomepan at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | MY楽器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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